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表題作ガーランド -獣人オメガバース- 上

ディエゴ・テオドール・ジークフリード
α、獣人、名門ジークフリード家三男
ジル・ミュラー
Ω、獣人貴族の後継を産むΩ家系ミュラー家の子息、17→18歳

その他の収録作品

  • あの夜のふたり(描き下ろし漫画)

あらすじ

ダリアコミックス「レムナント-獣人オメガバース-」外伝!
ジュダの両親、ディエゴ×ジルの切なくも情熱的な物語が小説で登場!
羽純ハナ先生のイラスト・漫画も収録!

どうしてオメガに生まれたんだろう――。
上流貴族のハーレムにオメガを派遣することで繁栄したミュラー家。
そんなミュラー家に生まれたオメガのジルは自分の運命を受け入れられずにいた。
オメガらしく振舞えず、家族からも見放されて育ったジルは、
追い出されるように幼馴染の獣人貴族のアルファ・アルバートのもとに嫁ぐことが決まる。
オメガという運命は変えられなくても、
優しいアルバートに嫁ぐことが幸せなのだと自分に言い聞かせ過ごす毎日。
そんな時、ひとりの獣人がミュラー家を訪れる。
国一番の名門貴族ジークフリード家の三男ディエゴだった。
ミュラー家の異端児・ジルをハーレムに迎えると勝手に決めてしまう傲慢なディエゴに反発するジルだったが――。

作品情報

作品名
ガーランド -獣人オメガバース- 上
著者
葵居ゆゆ 
イラスト
羽純ハナ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
シリーズ
獣人オメガバースシリーズ
発売日
ISBN
9784866573038
3.7

(41)

(12)

萌々

(14)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
8
得点
150
評価数
41
平均
3.7 / 5
神率
29.3%

レビュー投稿数8

シリーズで一番好きなカプ…空を見たい、羽ばたきたいと願う籠の中の鳥

ああー…最っっ高に良かった。。
「レムナント」のα獣人攻め、ジュダの両親のお話です。

コミックスではなく、小説なのかー…と思い読むのを躊躇していたのですが、
本当に本当に、買って&読んで良かったです。
シリーズの中で、このディエゴ×ジルが一番好きなカプに。

物語序盤、ジルが大空へ放とうとした小鳥が窓にぶつかり
命を落としてしまう描写のところから、葵居ゆゆ先生の描く物語世界に
惹き込まれました。

現実世界の自分はもちろんオメガではないけれど、
女性として社会の中で時折感じる”息苦しさ”が、
まさにジルの葛藤と似ているような気がして、ジルの環境が他人事とは思えなかった。。


「ペンデュラム」→「レムナント」→間に「プチミニョン」を挟んで(大好きです♡)→
「カドル」と、ディエゴ達から見て孫世代の恋のお話まで読んできましたが、
このディエゴ×ジルのお話、コミックスで見かけた時からとても気になっていました。

シリーズどの作品の中でも獣人α、ジークフリード家の者には
どこか傲慢さが(多かれ少なかれ)漂っていたんですが、
こちらのディエゴは本当に紳士で、健気で、気遣いと配慮のできる、
スパダリ獣人αでした。

「Ωとはこうこうこういうものだ」と、貴族社会のしきたり、
獣人とΩとの関わりを当然として育ってきて受け止めているからこそ、
ジルの持つ”自由”への渇望や望みを、当初理解することができないんですよね。

そんな中で、平手打ちまでしてきたジルのことを手酷く扱うこともなく
(一度だけ危ないシーンがあったけれど)、
素直に”ジルについて知りたい””Ωについて知りたい”と言葉にし、
知る努力をすることができる。

これを”スパダリ”と言わずしてなんと言う…!

と、読みながら萌えて萌えて悶絶してしまいました。。

ジルの意向も聞かず自分の都合で、有無を言わさずジークフリード家に連れてきた
ディエゴに対し、当初は”心を許すものか”と思っていたジル。

そんなジルが次第に心を開き、共に楽しい時間を過ごすようになる
心情変化の描き方が、素晴らしくて。
ああ、こうやって人は少しずつ心を開いて、恋に落ちていくんだな…と、うっとり。

特に、二人が一緒に庭で星を見上げながら話すシーンが大好きです。
その日が誕生日だと知ったディエゴが、即席で”ジル座”をプレゼントするー

なんてエピソードも、なんてロマンチックなのー…!・:*+.
読みながら、甘くてくすぐったい気分を堪能。

そして羽純ハナ先生の描かれるイラスト、どれもが美しくてため息ものでした。
本の装丁も美しいです。
ディエゴの青い瞳、しっかりとジルの腰を支える手の力強さが最高にカッコいい。

コミックスに二人が出てきた時は、ディエゴの顔にある傷跡が
気になっていたのですが、この上巻ではまだその傷ができる気配はなし。

ディエゴの兄・トネリアがどうもジルに横恋慕している感じで、
一波乱も二波乱もありそうな不穏な気配がします。

でも、二人の行く末をコミックスで知っているから。

どんなに辛い展開が待っていても、二人が愛で結ばれて
ジュダが生まれて…という光り輝く未来があるからこそ、
安心して読み進められます✨

安心できるのに、この先どうなる!?というワクワク感もあって…
このまま下巻まで一気読み、駆け抜けようと思います。

小説ならではの、じっくりと心情を追いながら読める喜びを噛み締めて。
すでにもう最高に大好きな一冊になった上巻、
下巻も読む前から、同じく最高に大好きな一冊になる予感がしています☺︎

0

ジュダの父と母

『レムナント』と『ペンデュラム』が好きなのですが、やっとこちらを読みました。

ジュダの両親のお話です。
勝手なイメージ、初期のジュダがあんな感じだったので、ディエゴもオラついてる感じなんだろうなぁと思ってたんですよ。
でも思ってたのと全然違って紳士でびっくりしました。

ジルもジュダの回想で出てくる時とは全然違っていて
こんな感じの方なのかぁと思いました。
そしてすごくびっくりしたのはトネリアです。
トネリア…普通に良い獣人って感じなのに…なんで今あんなに酷いんだろう…?
その理由とかは恐らく下巻でわかるんですよね…?

幼馴染で婚約者のアルバートのことや、
トネリアがジルのこと好きそうなことや、
二人のこれからなど色々と気にあることが多かった上巻です。
この時のこの二人の出来事が無かったら、ジュダを授かることもなかっただろうし
そうなるとダートとジュダがくっつくこともなかったんだなぁと改めて思うと不思議な気持ちなりました。

1

上巻だけの感想です

「レムナント」が大好きで、こちらの上下巻を購入していましたがずっと積んでました。

ジュダの両親の話だと思うと感慨深いです。ジュダが大好きなんですが、父親のディエゴがまた全然違ったタイプで素敵でした。
ジルはちょっとだけダートっぽいかなと思いましたが、彼の感覚に凄く共感出来ました。

契約のみの関係と言いながらも、段々と距離が近づいて行く二人に萌えまくりでした。
上巻は旅先での初めてのジルの発情っていう、とても気になるところで終わってました。

「レムナント」では悪役のイメージが強いトネリアの意外な面がとても興味深くて、これからの展開がとても気になります。

そして羽純ハナ先生の描き下ろし漫画も素敵でした。

3

「レムナント」前日譚

今見返せば表紙が既にそうだった。
主役のジルが子を産む役目を与えられて生きていくことに反発し、結局は良家のディエゴに惹かれていく…って展開なのですが、この展開だけ見ても、主役のジルは全くもって男の要素ないですよね。オメガバースの世界(この作品についてはプラス獣人が乗っかってる)なので子を産めるわけですが、もはやその悩みは現実における女の悩みな訳で。
表紙のジルも女性のようだし…

羽純ハナ先生の「レムナント」きっかけで購入しましたがどうも読んでる間モヤっと。「レムナント」はまだ作画的に主役のΩも男性ですけど、文字で追ってる限りジルが女性でもなんら問題ないなという気持ちに。これで展開や文体に惹かれるところがあればノったかもしれませんが「美◯と野獣」の亜種を読んでいるような気持ちに…
下巻の方が吹っ切れて楽しめました。

中立〜萌

2

異なる社会のはみ出し者同士が出逢ったら…?

羽純ハナ先生によるコミックス「レムナント-獣人オメガバース-」のメインカップルの攻めであるジュダ(アルファの獣人)の両親のお話で、前日譚・外伝的な位置にある小説です。
まず、既存漫画のまだ語られていない別カップルを小説で描く、という試みが面白いなと思いました。
私はどちらの作品も読みましたが、羽純先生の世界観はそのままに、葵居ゆゆ先生の手によって違和感無く素敵なお話に仕上がっています。
こちら単体でも十分に楽しめますが、今作を読んで気になった方は本編のコミックの方もぜひ!
完結済ですので手に取りやすいかなと思います。
コミックを既にお読みになられた方で、ジュダの両親のお話が気になるという方にもおすすめです!


以下、感想となります。
誰に対しても誠実で穏やかなディエゴがとても良い攻めでした!
受けのジルも、美しい外見ながら非常に好奇心旺盛で、少々意地っ張りではありますが、動植物を愛する飾らない性格の青年です。
この2人、どちらもこの世界の中では少々変わり者・はみ出し者とされています。

自らの招きに応じてくれたジルに対して、一般的なオメガの感覚であれば、過分なほど紳士的な態度を取っているディエゴ。
しかし、愛玩され、子を産むためだけに生きるのがオメガの幸せとの教えに嫌気がさし、日々自由を求めていたジルからすれば、そんな彼の言動にとても身勝手さを感じてしまうわけです。
ディエゴはいわゆる良家のお貴族さまとして育ったアルファなので「子も産まず家に帰ることになったオメガ」というものがどんな意味を持つのか理解が出来ていないのですよね。
良かれと思って投げかけた言葉は逆にジルを憤らせ、傷つけてしまいます。
何故平手打ちまでされたのかが分からず、なんでだ??と混乱しながらソワソワ部屋の前でうろついたり、あれもしてあげたいこれもしてあげたいと見当違いの事を考える、ちょっと鈍感なディエゴが可愛い。
それも、支配する側の貴族のアルファと支配される側のオメガ社会では価値観が大きく異なるからなのです。
そして、2人共そんな社会の中に溶け込めず息苦しさを感じているのでした。
異なる社会の中で変わり者・はみ出し者として生きて来たディエゴとジルが出会い、日々何気ない物事を語り合い共に過ごす内にアルファとオメガそれぞれの苦悩や立場についても理解をし始め、徐々に互いの事を憎からず思うようになっていきます。
初めはぎこちなく、まだよそよそしかった様子の2人が楽し気に夢や希望について語ったり、新しい世界を知って視野が広がっていく姿が本当に幸せそうで暖かいです。
そんな中、ジルに初めての発情期が訪れて…というところで下巻に続きます。

両視点で描かれているので、2人のすれ違いと無自覚の両片思いっぷりに読み手は終始じれったい思いでいっぱい。
仲が深まるに連れてジルが素直に無邪気になっていくのも可愛らしいのですが、ディエゴの紳士度がどんどん上がっていくのが大っっ変良かったです!

幼馴染で婚約者のアルバート、ジルに気がありそうな雰囲気のディエゴの兄のトネリア、ジルの初めての発情期、恋を自覚し始めた2人…と、非常に続きが気になります。
上巻は出会い編といったところでしょうか。
引き続き下巻を追い掛けたいと思います。

4

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