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ふたりなら、幸せを見つけられる
幼なじみの再会もの。
里先生によると「描いたことのないテイスト」な今作品。
個人的にはこの空気感はやっぱり里つばめワールドだよなぁと思いました。
全体的に流れるしっとり感、眼の表情で語り、2人の距離感が分かる描写に唸りました。
それから、言葉少なくとも攻めが受けに対して何となくオラオラした大好きオーラ醸し出してくるの堪らんかったです。
攻めは飄々としたイケメン坊主で遊び人。
受けは落ち着いた佇まいで穏やかな健気美人。
2人共に奥底に重たいものを抱えていたけど、お互いへの愛情は真っ直ぐで、言葉なく想いを通じ合わせる描写はえろかわキュンでした。
が、願わくば、もう少し2人の抱える感情が見たかった。
過去の2人のお互いへの想いや、再会してからの熱さ…そして受けの苦しみや攻めがどんな気持ちで(離れる前)見てきたのかなど…。
そうした深掘りがあまりないから、淡々と読めるし空気感が重くなりすぎていないのもあると思いますが、その2人の積もらせた熱がもう少し具体的に見えていたら、個人的にはもっと2人の関係にキュンキュンできたかなぁと思います。
あと、終盤これまでのチャラさがバレそうになった時の攻めの焦りっぷり…もうちょっとガツンとザマァ展開してくれても良かった!(見たかった)
でも星空を見て涙ぐむ受けや、攻めの肩に顔を埋める受けの、そのシーンが可愛すぎて心掴まれてしまった…。受けの優しさや健気で儚げな様子、、攻めが受けのこと好き好きなるの分かる気がするw
キャラクターやストーリー展開、各シーンの描かれ方はやっぱり素敵だったなと思います。
穏やかで優しく、ちょっと不思議で静かな恋物語。素敵でした。
里つばめ先生の2冊同時発売は珍しいと思って、コミコミさんで2冊セットで購入しました。全く印象の違う2冊でしたが、どちらも面白かったです。こちらの方がじっくりと描かれていて、内容がシリアスでした。
ただ個人的にはもう一冊の方が好みだったのと、こちらの作品が最後の方が駆け足に思えて勿体ないと思ったので萌2に評価させていただきました。
どうしようもない人間の性の醜さが描かれていて、軽妙な面白さとか洒脱さはこの作品にはありませんでした。親子とは血の繋がりだけではないという重さもあり、考えさせられる内容だったと思います。全く違う作品を届けられる作者の力量を垣間見た思いでした。
作家買いで、レビューも読まず、試し読みもせずに入手しました。
里つばめ先生の描く、情が深いのに、軽やかさを感じる、透明感のあるお話の数々が好きです。
弟きっかけの姉の事故死とお葬式、ブラック企業勤めで心身が壊れる、など、里つばめ先生の作品では珍しく、陰の要素が強い導入でした。
そこからの帰郷先での光景、会話、交流、変化・・・
極限まで濃度が高まったヘドロのようなものが、徐々に、徐々に、ゆるんで、流れて、きれいになっていくのを眺めているような気がしました。
田舎によくありそうな人間関係、お年寄り、若者、家族、近隣関係の中、1人だけ普通の中に埋もれ切れていない特異な人物、それが、寺の息子、僧侶の然。多くの陰を抱えて帰郷した真智の幼馴染でした。
それぞれ内に抱えている重荷がありつつ、近隣住民として、幼馴染として、同窓生として、つながりがあり、日常が流れていきます。
2人がお互いのことを想っているということは、直接的な言動ではなく、そのほんの端々に漂うように表現されています。
キスシーンも、言葉なく、ただ2人がキスをしている様子がいろんな角度から2ページたっぷり使って描かれているのも、情緒がありました。
それぞれの抱えているものの、家族の問題、を、それぞれの消化、浄化されていく様子もとても情緒があり、そして考えさせられました。
想いが伝わりあってからも、ゆっくりじっくり丁寧に愛を高め合う様子がとても素敵で、2人が体を重ねるシーンも、欲望、は感じず、ただひたすらに暖かくて強い情愛を感じました。
里つばめ先生大ファンです
先生の描く攻めはいつもひとクセふたクセあるのですが、今回はなるほど、こうきましたか!!!
先生が巻頭で新しいテイストにチャレンジと仰ってましたがこういうことだったのですね!!
幼い頃水難事故で姉を亡くした受けと、幼なじみだった攻め
攻めは小さいときからみえないものがみえている子
2人は離れ離れで暮らしてたのですが、ふと再会します
幼いころも大きくなってからもきっと攻めには色んなことがみえていたのでしょうね
そして、攻めは自分の生い立ちもいいものではなく…
そんなふたりが再会からどう縁を結び直すのか…といった感じです
いつもの先生のクズ攻めを求めて読んだ方は少し物足りなさを感じるかもしれませんが、新しいストーリーに挑戦された先生に敬意をはらいたいです!!
ありがとうございました!
作者先生のお名前こそ存じているものの、『リーマンBL』のイメージが強くて手に取らずに来ました。(すみません、リーマン苦手です汗)
今回お仕事やスーツといった要素がなく、同級生同士の再会もの…という事でこれなら読めるかも!と思い手に取らせて頂きました。
仕事が原因で体調を崩した真智。ばったり再会した友人(この子は攻めではありません!笑)の勧めで10年以上離れていた地元に帰省。そこで幼なじみの然と再会します。家業を継ぎ和尚になった然は、昔とは少し印象が違っていてチャラい雰囲気に。そんな然に戸惑う真智ですが……!?
真智も然もそれぞれ過去、現在含めてトラウマというか"自分のせいで……"という自責の念が強すぎて見ていて可哀想になりました。
真智は姉の死、然は金の無心に来る母親…二人共不可抗力な力がかかって苦しんでいるのが胸が苦しいです。そんな中、それぞれの言葉だったり行動が救いとなっているところが素敵でした。
ただ、途中まで真智は然の事を飄々とした男に変わっていた…と思っていたはずなのに然の突然のキスも受け入れちゃうのか…と無理やりボーイズラブにしてきたように感じられてしまいました。(心の救済だけでも全然好きだったなぁ〜と)
最後お墓での演出、やっぱり然はみえていてお姉ちゃんもそこに…と少し余韻とミステリー感が残るラストで素敵でした!
かつての幼馴染みだった二人の“再会愛”を描いた1冊。
会計事務所で働く真智は多忙な仕事が原因で体調を崩し、
10年以上離れていた地元に帰ることに。
そこでかつて淡い想いを抱いていた幼馴染みの然と再会します。
子供の頃に不慮の事故で姉を失った真智と、
母親に捨てられた然と互いに心に傷を負ったもの同士の二人は
ついに離れ離れになるまで口には出来なかったけれど、
昔から互いに好意を抱いていました。
然もはじめこそ住職という立場に似合わずに
派手に遊んでいるようでしたが、再会すると真智への想いは溢れ出し、
彼の中で真智の存在の大きさが伝わってくるようでした。
同時発売だった『東京似非紳士倶楽部』と比べると
真智と然の抱える過去が思いの他重いもので、
ややシリアステイストに感じられました。
”行間”というか”余白”が多い作品だと思いました。描かれていることは、どシリアスなんですけど、読んでてつらくなるような重さはなかったので、ふわっと読めちゃうと思います。
が!え~もうこの状況に恋愛が介在できる~?ってくらい男ふたりが抱える問題は重い気がします。なので、めっちゃ感動して泣きました(涙)!or ちょっとわかりませんでした(涙)!で評価が割れるんじゃないのかな~と思いながら、個人的には中間に着地しました。と言うのも…、再会幼馴染はよいのですが、なんか再会前のエピに物足りなさというか、再会してやっぱまだ大好きっていうところの説得力をあまり感じられなかったかも…(読解力ないだけかもしれないんですけど)というところでした。それぞれ女性親族絡みの事情ってゆ~スピリチュアル…
袈裟とかスーツとかどしゃ降りとか、個人的な性癖に刺さるものはたっくさんありました!それぞれしんどい事情はあるけど、ふたりならなんとかやっていけるよねっていうスタンスには恋愛感情より密度高め、なんなら前世からの因縁って言えるくらいの深い”絆”を感じさせるものがありました。
救済の面として訴えかけられるストーリーでした
一方が救済されるだけではない所も素敵なお話しでした
救済ストーリーはそこに至るまでの救済されるべき負債があるのが常となりますが、今作も軽くない事情を孕んでいました
この事情がだいぶシリアスでした
種類の違うタイプの精神的負債を抱える2人
そんな2人が再会によって救われて行く、という展開は夜明け属性の私にはグッと来る所も多々ありました
ただ、受けの真智側の諦めがなぜ「恋をしない」という点にだけ絞られたのか?というのが正直明確でなかったのが気になりました
姉が出来たかも知れなかった事のうちの1つに「恋」があっただろうというのは分かります
でもなぜ「恋だけ」だったんだろう・・・?
そして攻めの然もまた仏門に身を置きながらもなぜそんなにも生き辛い考えに苛まれてしまったのだろうか・・・?
然が剃髪していないで和尚となっている事から宗派は浄土真宗かな?と推測しますが(違う可能性もあるけれど)浄土真宗であれば「救い」が教えの根幹にあると思うのです(調べた所によると・・・)
それなのに、和尚が救われていない事にとても辛さを覚えて仕方なかったです
しかもこの辛さは「人の痛みが分かる」というレベルを超えてる辛さで、どうにも読んでいて気持ちが良くはありませんでした
辛い部分の沈みが深いからこその浮上に期待を寄せたくなる気持ちは十分にありますが、それにしても「なぜ恋だけ?」「なぜ仏門?」という点が私の中で引っ掛かりとなってしまった点で萌えにストレートには結び付き切れず今回は抑え目の評価とさせて頂きました
「落花」と「破鏡」が並ぶと自然と思い浮かぶのは「落花は枝に還らずとも、破鏡再び照らさず」という、人のご縁の儚さを感じてしまうのですが…
一方「落花」だけなら「落花流水」という相思相愛を例える美しい言葉も思い起こす事が出来ます
そう考えると、、、破鏡も「破鏡不照」という悟りと迷いを示す言葉として独立して捉える事も一説あるような???
つまり、、、
「落花〝と〟破鏡」の〝と〟が接続としての場合は2つの言葉を連ねて想起して決別や後悔を感じさせる未来を感じるよりも痛みが伴うビターな「過去」寄りの印象になりますが、、、(=「落花は枝に還らずとも、破鏡再び照らさず」を暗喩)
もしも〝と〟が対比や区切りを意味しているなら?と考えると、、、
「落花〝と〟破鏡〝の〟」の〝の〟がタイトルとして効いてくるんだと思うんです
〝の〟の後に本来来るべき言葉=想いが潜んでる事が見え隠れして来ます(のように感じます♪)
ずっと秘めて想い続けた恋心が互いの元に流れ着き、破鏡する事で過去のしがらみから解き放たれたその先にはきっと「未来」が待っている…!と思わせてくれるような気がして来ます(=「落花流水」で2人の過去の想いを前に進ませ、「破鏡不照」で未来に向けた過去との決別を示唆してる⁈)
後悔も恋慕も川の流れに揺らめいて、石の角が取れ浸食で丸くなるようにきっと瑠璃姉ちゃんがゆっくりと共に見守っていてくれると思います
然が自らの感情を押し殺さずに込めた拳の先が割った窓ガラスは、粉々のままが正解でイイと思うのです
戻らなくて良いものもあるのです
水は戻らずに流れのままに行き着けばいいのです
お話しを読み、この惹き付けられる意味深なタイトルを自分なりに考察した結果、、、
過去があって今があるのは確かだけれど、未来を見れない過去はいつまでも「今」に向き合えないままにしてしまう
だからこそ未来へと続く大切にし続ける過去や人や想いと、囚われ続け身動きが取れなくなるように縛り付ける過去や人や想いは、しっかりと然るべき時に線引きしていく事から逃げてはダメだし必要な向き合いだと言う事を語り掛けられてるように感じました
(※超解釈による個人の見解なので異論は多いにおありかと思います(。-人-。)…)
作品タイトルだけで900文字以上を費やしてしまったwww
でも♪こうして作品に感化されて色々考えられる時間もまた至福の時だったりするのです(ღ˘͈︶˘͈ღ)
シリアスな面も多いですが読み方次第できっと前向きに受け取れる作品なのかな?という希望を感じる作品でした
因みに、、、然はなかなかの生臭坊主な気がしますねw
まぁあのビジュアルなのでね…周りが放っておかないですよねwww
病院から復帰した彼を囲む檀家さん?信者さん?の女性達に混じって目をキラキラさせた男性が居る所にもクスっとしてしまいました(* ̄▽ ̄)フフフ
これからは真智が側にいるのでしっかりと仏様に顔向けできるよう精進して欲しいと思いますヽ(´ー`)ノ‼
以下はちょっと評価を悩んだアレコレをつらつらと…
>彼らの思春期時代の叶わなかった両片想い時代のお話しがもっと分かり易く描かれていたら、再会後の恋の部分でもキャッキャウフフ出来たかな~なんてなけなしの乙女心が少々ウズウズした所はありましたლ(´ڡ`ლ)
でも、きっと作品の全体的な雰囲気を大事にすると、そこを敢えて明瞭にしない事が大人の読み物なんだな…(-д☆)キラリ✧と思う所がせめぎ合った事も一言残しておこうかな…と思います←ここで少し評価を悩んだ所はありましたが、、、私にも少しばかりの〝情緒〟を味わえる部分があったのでw今回はそのセンサーの感度を上げて評価をしました(見栄っ張りwww)
>途中で登場した地元の子供3人、、、何かのフラグかな?と思ったのですが、普通に猫ちゃんの捜索だけして終わってたな、、、
猫ちゃんが無事に保護されて良かった良かったฅ^•ω•^ฅ(ナンカ違ゥ…?w)
>あと、評価を押し上げたいと思ったのは何よりも然パパ和尚の存在が大きかったです⸜⸜٩( 'ω' )و //
親子は血の繋がりだけが証明するものではないからね‼
和尚の元で2人でしっかりお寺を守って行って欲しいです((っ´ω`)♡(´ω`⊂ ))
修正|無声映画のような流れるような美しいベッドシーンでした
そのシーンを邪魔しない修正ナシの描写は本当に作画の力を大いに感じる素敵な時間でした
⚠地雷になりそうな設定・展開⚠
>近しい人を喪うお話しあります
>毒親(かなり救いも無いし同情の余地も無い胸糞でしかない…)居ります
良い仲間、温かい家族、守りたいものがある人も守られていい
強くあり続けたいと踏ん張っている人や、あり続ける事にしんどさを感じてる人が読んだらホロっと来たり、グサッと来たりしそうな刺さる作品だったと思います
善と悪が分かり易い構図になっている面と、誰も悪くはなかったからこそ消化し切れない面があってすごく心が騒がしくもありました
ストーリー自体に激しさがある訳ではないのに、読み心地で感情が揺さぶられるような作品でした
BLのLはLoveと言うよりもLifeに比重がある作品なのかな?と個人的には感じました
決してLoveが無い訳ではありません
でも、Loveがある事で読み易くなっているけれど、扱ってるそれぞれの抱えてる事情は恋愛とは角度がだいぶ違う切込みをしてるし、むしろ然も真智も1番心のわだかまりになっていた事だと思います
LoveもLifeも描く作品としては少しばかりページ数が足りなかったようにも感じる読み心地には思いました
敢えて踏み込まないからこその口当たりという面も分る反面、私としてはもっと読み込みたかった知りたかったと思う感情も残りました
LoveとLifeを扱う作品を1冊にまとめるバランスの難しさを感じましたが、それでも温かな想いを汲み取れる場面も多く、読後は決して悪いものではありませんでした
里先生の2冊同時刊行という大仕事に心からの感謝をお伝えしたいです
里つばめ先生二作品同時発売、こちらを後に拝読しました。全く違う作風なので、しっとりを後に⋯。さびしさを感じるタイトル、試し読みでシリアスなのかな..と若干ひるんでいました。
以下ネタバレ含みます
幼いころの苦しい思いを抱えたままの二人。
再会したことでお互いの閉ざされたものが動き始めます。
文章で多く語らず、表情や間合いでみせるのが里先生さすがです..。
二人の葛藤をお互いが救済しあう。
幸せになっていい 生きていていい
やっと思えるようになった二人が切なく愛しいです。
抱え込んでしまいがちな真智に、然がお姉さんのことを最後まで話さないのも思いやりを感じました。
最後お姉さんが微笑んだのがわかりホッとします。
落花=幸福の儚さ、失われるもの
破鏡=関係の破綻、元に戻らない別れ
淋しさを感じるタイトルです。
自分では満足いく解釈が得られなかったのですが
皆様のレビューで素晴らしい意見を教わり感謝です⋯!一気に希望を感じることができました。
同時に全く違うタイプの作品
どちらも先生ありがとうございました!
然の登場シーンがどうしてもいただけなくて⋯。
読むのを躊躇してしまったので
ー★お許しを⋯
好きな作家様。こちら連載時に1話だけ読み単行本化を待っていました。
同日発売の『東京似非紳士俱楽部』と一緒に購入してどちらも読みました。全く異なる雰囲気で面白いです。本作はしっとりした作風です。
全260ページ。以下ネタバレあります。
東京で社畜だった真智(受)が体を壊し、十数年ぶりに故郷に戻る。幼馴染の然(攻)と再会すると、雰囲気が変わっていて…というお話。
真智は子供の頃、自分のせいで川で姉が亡くなるという過去があり、苦しんでいる。
一方然は飄々としているように見えて、実はある秘密があり、苦しい状況にある。
初めは真智が不憫に感じたけど、読み進めると然の方がさらに不憫だった…(泣)
然は真智と会わない間、やんちゃしてたみたいだけど、色々つらくてやさぐれちゃったんだろうか。でもあんなひどい母親でこの程度ならマシなのかも。悪に走らなくてよかった…。
然は普通の人が視えないものが視え、聞こえないものが聞こえる能力がある。序盤で真智を助けられたのはその能力のお陰かな。
あ!真智の亡くなった姉の瑠璃姉の霊が時々出てきて然と会話してるから、知らせてくれたとか。
(瑠璃姉亡くなって何年も経つのに成仏できてないのかな?それとも守護霊みたいなの?でも然の守護霊にはならんよね。ちょっと謎だった)
然の母親がゾワッとするほどの毒親だけど、ある意味この人がいたから両想いになれたとも言える…。
後半は然が毒親を排除するべく驚く行動に出る。刺されるって、どんな煽り方したんだ…無事でよかった(汗)
真智は姉のことがあって、恋愛する権利はないと思っていたけど、然に必要とされて心が救われた。
一方然は「自分も母親もいなければよかった、どうやって全部終わらせるか」なんて不穏な気持ちだったけど、戻ってきた真智の存在に救われた。
心に傷を持つ二人が、恋をして苦しみから解放されるような救済ストーリーでした。
後書きによると、描いたことのないテイストだったとのことで、なかなか重めな内容でしたが、最後は二人とも幸せそうでほっこりした読後感でした。
(タイトルについて自分では検索してもわからなかったので、タイトルについて書かれているレビュアー様の内容、大変勉強になりました。感謝!)
電子 濡れ場は1回。修正不要な描き方
独特の雰囲気に惹かれる作品だな~と思いました。内容的にはふわっとした印象かも。真智目線だと姉のトラウマから心理的に解放されるお話で、然は母親からの物理的な解放って感じ?二人とも救済されて良かったです。
たまに良く分からない展開が入ってて、フリージャーナリストは何のために出て来たの?とか、視える設定の使い方が中途半端だな、とかすっきりしないところもありました。
BL的には、離れてもずっと想い合ってた二人が、再会してやっとくっついたってことかな。然のぐいぐいいくとこが好きでした。
隠すつもりもないんでぶちまけますが
【DOGS】シリーズも【俺が好きなら…】のシリーズも途中敗退
どうにもお仕事が絡むと途端になにいってるのかわからなくなって ちょっと苦手 ってなってたところに【君の公式…】で敗者復活を遂げたんですよ
いや 復活とはいえ負け組は確かなので 今回の購入も自分が読んでもいいのか吟味に吟味を重ね
お仕事ものではなさそうだな とw
重大なお知らせを
ぶっとい本でした 厚み 手前物差しで2.1㎝
油断すると指痛めるやつ なのに読解力の問題でいつも以上に本を開いていた結果 右手薬指と小指を負傷 もぉ痛くて痛くて おねぇさん指 ←どこが重要だッ((怒))
んんん タイトルをもってすれば確かに 死んだ人は二度とこの世にかえってはこないし いったん破れた男女の仲は再び元どおりにはならないんだけど いつまでたってもふたりの関係の話にならないんですよ
ちらちらとなにかをチラつかせてはいるんだけれど外野の話が多すぎて 結局 いきなりキスすんのかいッ!的な
面白いものは詰まっていると思います
姉の死に囚われていたり それが原因か壊れてしまったものがあったり
人ならざるモノの声を聞いたり それが原因かはわからないけど母に捨てられた子がいたり
でもそこに費やすページのお陰で人知れず抱えてきた恋の話が読みきれない
いや 正確には あたしの読解力では読みきれなかった
なんだかいい感じに幼馴染みがくっついたけど なんか 結局のところなんの話だったんだろ
互いの不憫さ? 田舎の人情? 聴こえ視えるもの? くっついてヤったんだからそれでいいでしょ?って話してはなかったんですよね?
指に意識がいきすぎたのかしら 申し訳ないけどすべてが中途半端になってて あぁぁぁごめんなさい あたしが読んだらダメな 薄味の優しいお話しだったんでしょうね どっか遠回しというか なんかほんとにわかんなすぎて
もうさ 理解力とか読解力の問題じゃないですよね きっとこれって ほんとごめんなさい
Renta!先行配信。仕事で体調を崩して地元に戻った真智。幼なじみの然に再会。
真智が心に抱えたものとか、然の抱えるものとか……。然は一見チャラっと明るいお坊さんって感じなのだけれど……
2人の関係があることをきっかけに変化していく。真智は冒頭とにかく疲れたサラリーマンという感じだったのに然の前だとめちゃくちゃ可愛い表情になるんですよね……
あの街で静かに愛を育んでほしいな。少し不思議な感じのある物語でよかったです
発売を心待ちにしていた里つばめ先生の新刊『落花と破鏡の』。
緑と銀とを基調とした表紙の色合いは、同時発売の『東京似非紳士倶楽部』の赤と金とに対になっているようにも見え、その並びに惹かれて久々に電子書籍ではなく紙の本を購入しました。
里つばめ先生の書かれる作品の登場人物たちの、目が語る描写が大好きです。
台詞になる箇所とならない箇所。人々の台詞にならなかった部分、それをしみじみ読ませてくださる。
その余白のテンポがとても心地よいです。
人知れず迷い悩んでいるさま、想いを口にしかけて結局言葉にはならなかった瞬間、そんな時間があたたかく描かれている、そんな作品でした。
里つばめ先生の作品の全攻めが本当に好きなのですが(造形も設定も性格その他も)今作の攻めの然くんも良すぎて……
長めの黒髪に袈裟で若干生臭坊主感もあるとか……でも実は超一途とか……
過去の重さも相まって犬○叉の弥勒様もびっくりしちゃうくらいの色気でした。
姉を失くしたことによって生き残った自分が許せない真智と、捨てられた母親に金を強請られてやる気のない生き方をする然。幼馴染のふたりは真智の久しぶりの帰省によって再会します。
幼い頃のふたりにはどうしようもできなかったことによる苦しみや後悔、相手に対する淡い恋心の切なさが強く響きます。事件や謎はありますが、わりと淡々と物語は語られ日常の中で解決していきます。ただふたりが再会したことによって、止まっていたふたりの時間がやっと正常に動き出したように感じられました。周りは変わらなくてもふたりが変わればそれでよかったんですね、きっと。
「落花枝に返らず、破鏡再び照らさず」一度死んだ人は二度とこの世に戻ってこないこと、また、一度壊れた男女の仲が元どおりにはならないこと。タイトルの意味を知ると物語をより理解できる気がしました。また、真智と然の名前の意味を調べるとそれもまた考え深いですね。
里つばめ先生らしく日常の中にあるちょっとした気持ちの揺れや同性との関わり方が、しっとりと描かれた作品でした。この作品も何度も読みたくなる作品になっています。
連載がはじまった時、タイトルにすごく惹かれました。
「落花と破鏡の」は「落花枝に帰らず破鏡再び照らさず」からきていると思うのですが、意味は簡単に言うと「覆水盆に返らず」。
真智は姉の事故についてずっと傷を抱えて生きてきました。
取り返しのつかないことをしてしまった後悔、けれども瑠璃姉は然いわく、「怒ってない」。真智は自分なんて生きていていいのか…とまで思いつめていましたが、良い意味で、元通りにはならないのだから、前を向いて自分らしく生きていってほしいという瑠璃姉の願いがチラチラ見えます。
一方で然と然の母親の関係、こちらは真智とは真逆で、取り返しのつかないことをしてしまったからもう二度と元通りにはならない、言葉通りになったわけです。
タイトルから真智と姉の関係、然と然母の関係、そして然と真智の関係の繋がりがわかるとさすが里先生だなと。
最後の「水鏡」のタイトルも、然と真智の心は今は穏やかに凪いでいるのかなと明鏡止水を思わせるタイトルで素敵でした。
同時発売の『東京似非紳士俱楽部』とはまたガラッと違うテイストのこちら。
Renta!さん先行配信で拝読しました。
(他電子ストアでは10/10〜配信開始とのことです☺︎)
最高に沁みる、切ない再会愛ストーリー。
黒髪和尚×会計事務所勤めで故郷に出戻った青年、の二人のお話です。
傷を抱えた幼馴染同士の再生の物語でもありました。
(※序盤から「身内の事故死」、受けのトラウマの原因となる出来事が
出てきます。苦手な方、ご注意ください)
コミカルなシーンも挟みつつ、
全体に切なく静謐な空気が流れており一本の映画のよう。
胸がきゅっとなる設定、場面がいくつもあったのですが、
個人的にグッときたのが、各話の扉絵での二人の距離・目線の変化です。
第1話の扉絵では完全に背を向けている二人ですが、
2話・3話...と進むごとに距離が近くなり、
目線も合うようになってゆく。
特に6話の然(攻め)を抱きしめる真智(受け)と、
7話で見つめ合い微笑み合うカラーの二人、
そして8話で階段の上から優しく真智の手を取る然、
このイラストが最高に沁みる...
ゆっくりと解け、変化していく二人の心と関係性が
扉絵の表情だけでもまっすぐ伝わってきます。
BL的萌えどころ、キャラの萌えどころとしては、
まずは攻め・然の黒髪和尚、袈裟姿かなと...!
途中スーツ姿もチラッと出てきて、二度美味しい(*´◒`*)
そんな彼は女性人気も抜群、女たらしで
それなりに(というより、かなり?)遊んでたんだな...と
推測できる描写もあります
(↑ここ!自分の希望としては「受け一筋!」でいて欲しかったですが、
まあ現実はそんなうまくはいかないよね...と自分を納得させながら
読み進めました)
なんとなく軽くて、人たらしで掴みどころのない然ですが、
中盤以降で語られる彼のトラウマ、心の傷に触れることで、
ちょっと彼への見方が変わるかも。
「相談会」の中で適当〜に相談者の話に相槌を打ち、
”お気持ち”を受け取っている然のしたたかさに序盤、
苦笑したのですがそうやってお金を集めていたのも、
元凶である生みの母親と関係があったのか...!と、納得&驚きです。
真智の記憶にある中学時代の彼とは、
なんだか大きく変わっていた然。
抱える事情と心の傷のせいでそう見えていたけれど、
その内面と真智への燻る思いは、変わっていなかったのですね...
”母親”との確執、自分の存在意義に対する然の葛藤に共感しつつ、
そこに手を差し伸べ然を救い上げる真智の言葉が印象的でした。
故郷に出戻った真智も然との再会で救いを得るんですが、
然もまた、真智の言葉によって救われる”相互救済”、
互いが互いを必要とする関係性なんですよね..刺さる...
で!この然、傷とトラウマだけでなく、ある「不思議な能力」を
持っていて...
というところが、受け・真智のトラウマとも関わる
大事な設定になっています
受けの真智は、久しぶりに再会した
金に困っている同級生にも手を差し伸べたりするなど、
どこまでも優しい人物。
自分のせいで姉が亡くなった、と強い後悔と喪失感、トラウマを抱えています。
そんな彼が過労で倒れ、出戻った故郷で再会した然との
交流の中で過去の傷が癒やされてゆくー
前述したように真智と然、二人がそれぞれの存在、言葉によって
互いに救い救われていく描写に、胸がじんとしました。
そして想いを確かめ合った二人の初エッチも
しっかり描いてくださっていることに感謝・:*+.
(修正は不要な描かれ方です)
甘くて、静かで、美しかったー...
本編ラスト、真智の姉のお墓参りをした後、
真智には見えない姉の頭にポン、と
柔らかく手を置き歩き出す然の姿が印象的でした
お姉ちゃんもきっと、やっと、安心して笑顔で
真智のことを見ていてくれるよね( ; ; )
然を悩ませ、苦しませ続けた母親にも
きちっと落とし前がつけられるラストの展開にも、ホッ。
読み終えてもう一周して、あらためてタイトル
「落花と破鏡の」という言葉の意味を考えてしまいます。
落花=花が散って落ちること、その落ちた花(桜)
破鏡=故事からきた言葉で、夫婦が離縁すること
とのこと。
この作品の中では本来の意味である”夫婦の離婚”については
描かれていないけれど、「縁が切れる」という意味では、
実の母親との”縁”にある区切りのついた然のことを象徴しているのかな。
(あまり深読み・考察は得意えはないので、あくまで想像で、、)
(※追記:「落花枝に返らず、破鏡再び照らさず」という諺があることを
先ほど知りました...!
死んだ人は二度とこの世にかえってこないこと、
また、いったん破れた男女の仲は
再び元どおりにはならないことなどのたとえ、とのことです。
真智の姉の死の象徴だったのですね;)
縁が切れた先にも、義理の父親である和尚の”包み込む愛”が
強く感じられ、心が温かくなりました。
(父と息子、二人のコミカルなやりとり、怒られてばかりの然の姿も
可愛らしいです(*´艸`) )
「落花」の”落”という言葉は、攻め受け二人の心から
剥がれ落ちた(完全にではないにしても)心の傷のことを指しているのかな、
と想像しました
「落花と破鏡の」と、”の”と続き、先=二人の未来を予感させるような
締め方も本当に素敵。
じんと静かに心に染み渡る、再会×再生ストーリー。
心に残る一冊です・:*+.
★修正:なし(濡れ場はありますが修正不要な描かれ方)(電子Renta!)
