• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ハッピー・オブ・ジ・エンド 3

黄浩然(ケイト),スカウトマン
柏木千紘,フリーター,23歳

その他の収録作品

  • A little later(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

ふたりで過ごす穏やかな時間を脅かすマヤと、
逃げるように引っ越しを繰り返す浩然と千紘。
ところがついにマヤが千紘に接触し、拉致。
浩然を親友と呼ぶ様子に違和感を覚え反論すると
態度が急変したマヤに襲われ意識を失う千紘だった。

マヤの暴走から難を逃れた千紘は病院で目を覚ます。
退院後、表向きは今までと変わらず過ごすふたりだったが
触れようとすると怯える千紘を見た浩然は罪悪感や
憤りの感情に苛まれ自分を責める幻聴まで聞こえ始めるように。
追い討ちをかけるようにマヤから"千紘の動画"が届く。
ささやかだけど幸せな日常が壊れ始めたことに
気づいた浩然はある決断をする――。


「俺のこといっぱい思い出して、それで――もう忘れろ」

欠けたものを埋め合える存在
愛を知ったからこその別れ、その先に待ち受ける結末とは――?

作品情報

作品名
ハッピー・オブ・ジ・エンド 3
著者
おげれつたなか 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
シリーズ
ハッピー・オブ・ジ・エンド
発売日
電子発売日
ISBN
9784801981843
4.8

(415)

(371)

萌々

(24)

(14)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
65
得点
1996
評価数
415
平均
4.8 / 5
神率
89.4%

レビュー投稿数65

No Title

世界上最伟大的作品

0

まるで映画

まるで映画のような傑作だと思います。
登場人物1人1人の心理描写がとても丁寧で、
あっという間に全巻読んでしまいました。
まだまだ続きが読みたい、そんな作品です。
また読み直したいと思える、大好きな作品です。

2

No Title

かなり重厚なストーリーです。この重みに説得力のある画力が加わって、とてつもない濃度で読み手に訴えかけてきます。心抉られながらも、最後は読んでよかった…と思える作品でした。

2

No Title

悲しくて癒されて、結末に涙が出てこの作品を見ることができて幸せだと思いました

2

1〜3巻一気読みです

おげれつたなか先生の作品はどれも自分に刺さるものが多いです。そしてなるべく一気に読みたい。そうじゃないと心が持っていかれてしまうので、この作品も完結してから読みました。
3巻が途中にキツイ部分があるけれど、そこまではひどくなく(それでも十分酷い目に合ってると思うけど)最後は幸せになってくれて本当に良かった。
マヤが強烈すぎて、忘れられないし、切なすぎる。自分で蛙花火のようにパッと消えることが良い、と思っていたこと。あんなに執着してたのに、最期はあっけなく、でも自分がこだわっていたような死に方だったのか。とても可哀想な人物だったんだな、と思えばそこまで憎みきれないというか。
とにかく色々考えて涙も出たし、とても良い作品でした。
ちなみに調子の良さそうな日を選んで読みました。ちょっと疲れすぎてると初見は無理かなと思って。でも今も読み返す作品です。

1

No Title

特别特别神的一本!两个主人公都塑造得很用心,不是贴标签式的卖人设,而是真的用把角色塑造成一个完整的人的感觉,这一点在最近的bl作品里实在是很难得T^T
老师很多小细节都用得特别传神,但是正是因为有重视这些很容易被忽视的日常小互动,这部作品才更有能触动人心的真实感吧( ´▽`)
整部作品的感情描写很细腻也很流畅,慢慢递进看起来也不突兀。有烘托有铺垫,所以甜的地方才特别甜吧^^(当然刀起来也更心痛就是(;´༎ຶД༎ຶ`)。总之おげれつ老师真的是神!而且越来越神了!太强了老师!这部作品真的是我最近来看过的完全能排进前三的佳作,非常推荐!(忘记提了,这本的涩涩真的超棒!不仅是单纯的好冲,还很有精神上的满足感,真的是能感受到身体和心灵的结合。已经看了好几遍了,超棒(鼻血

1

❤️❤️❤️❤️❤️

❤️❤️❤️❤️

0

No Title

私は中国からの読者で、この作品は国内で非常に人気が高くて、浩然と千紘の感情は特に人を感動させて、二人の苦命の人が最終的に一緒に歩いて幸せな結末を達成することができて、この本自体の名前のようにとても感動して幸せを感じます。先生がそんなに良い作品を描いてくれてありがとうございます。本当に大好きです。 先生の将来はもっと自分の好きな素晴らしい作品を描いてほしいです。先生頑張ってください。今までお疲れ様でした。

6

あとは上がっていくばかりだろうから

 蜜月だった2巻から一転、再び殺伐とした雰囲気の漂う最終巻でしたが、浩然と千紘の関係性はずっと安定していて、個人的には穏やかとも言える最終巻だったなと思いました。2人とも人生のどん底を知っていて、今まで周りには恵まれてこなかった。けれど、だからこそ、今好きな人と共に過ごせる幸せを十分過ぎるほど理解しているし、自分の相手への気持ちにも、相手から自分への気持ちにも疑いを持たず、信じ合えている。2人を取り巻く環境が何度暗転しようとも、再び好転へと導く力をお互いが持っているんだと確信しました。被害者に同情しにくい罪でも、罪は罪であり大切な人にまで背負わせなくない、ときちんと償った浩然の決断も、彼を待つという千紘の決断も、2人をより応援したくなる理由になりました。どうか、これから堂々と太陽の下を歩んでいってほしいと願います。

1

神です。

2巻で千紘とハオレンが幸せになれて良かったーと思っていたら、不穏な終わり方をしたので、続きが気になりすぎていました。

なんで千紘とハオレンはこんなに不幸に見舞われてしまうのー!と涙なくしては読めませんでした。

千紘を思うハオレンがした行動で、離れることになるふたり。
俺のこといっぱい思い出して、それでもう忘れろ
のシーンは、大号泣でした。
ふたりの気持ちが降臨して、感情ぐちゃぐちゃにななりました。
こんなに泣きながら読んだ本はなかなかないです。
最後にはハピエンになって、私の気持ちも救われました。
なんか、映画みたいでした。忘れられないBLになりそうです。
自分の語彙力が悲しくなりますが、まだ読んでない方、絶対読んで欲しいです。
友達だけでなくBLが苦手な主人にも勧めました。

0

やはり神作だった…

おげれつたなか先生の作品はすべて所持しています。
そしてこの作品はその中でも辛い展開やシーンが多く、何度胸をえぐったか…。何度「チクショウ!幸せはどこだ!?」と明るい希望を…光を求めたかわかりません。
こんなに感情を揺さぶられるのも、やはり作画の力がすごいおげれつたなか先生だからこそだと思います。
本当に表現力がありすぎる。ありすぎます。
キャラが生きてます。読んでる間はとても紙の人物だと思えないくらい、グチャグチャになりました、私の心が。
もう三巻なので内容よいうよりは感想になってしまうのですが、BLってすごいと改めて思わせてくれる作品に出会えた今年はいい年だと思えました。

0

まるで香港映画!

新刊が出て、1巻から読み直しました!
まるで香港映画を一本見終えたような感覚です。

私は10代、20代の半分以上を中華圏で過ごしたため、香港映画をたくさん見てきましたし、香港のエンタメで育ったと言っても過言ではありません。

この漫画は香港映画全盛期のあの独特の雰囲気を纏っていて、とても懐かしい気分になりました。

そして本当に偶然なことに、最近香港スター「アンディ・ラウ」さんの「慢慢习惯」という歌にハマっていてヘビロテしているのですが、歌詞が最後のクライマックスにすっごいマッチしてるんです!!

「慢慢习惯」を聴きながら3巻の2人が別々の日々を過ごす→再会を読むと最高!!

素晴らしい作品、本当に感謝です!

2

幸あれ

Xのフォロワー様方から熱烈に推され、遅ればせながら最初から読みました。
1巻が出た頃にストーリー・キャラクター共に自分の好みではなくスルーしたのを後悔しております。

ハオレンが手にした幸福は少し触れただけで崩れ
うな儚さを帯び、仮初のものであると側から見てわかるような脆さでしたが、千紘と共に持ちつ持たれつ歩んでいってほしいです。

マヤは....何かを手にできていたらよかったのかな。
安易な物言いになってしまいますが、来世では誰よりも幸せになってほしいと願います。

1

No Title

10年近く腐女子やってるけどまじで神作すぎてムリ。こんなに胸糞悪くてあったかい作品は初めまして。

とりあえず読み終わったあとにもっかい表紙見て泣いた。

たなか先生が作品を描くこの時代に腐女子として産まれたことに喜びと感謝が止まらん(キモ)

本当にありがとう。

個人的には加治が好き。
そしてマツキさんも好き。
最後の千紘に対するなんとも言えない顔の描写が好きすぎて一生見てられる。

強いて言うならマヤの手紙の内容が、、、ちょっと気になる。

2

もう。。

ラストがもう号泣で。。
最後まで読めてよかったですし、描いてくださったたなか先生に感謝です。。

1

幸せを求め、幸せになる力

 もう、読むたび泣けて泣けて、自分の気持を整えるのにレビューを書こうとしています。
 まず、最初から気になっていたタイトルhappy of the endについて。happyをほんとはhappinessと解釈すると、幸福の終焉になります。でもhappyとなってるので、和製英語のハッピーエンドと解釈すると、幸福な終焉、めでたしめでたし、となるんじゃないかと。ハピエンへの希望を持ちながら物語を追ってきました。
 不条理に見舞われた環境で、辛い人生を歩んできた二人、特に浩然にとってのhappyとはってずっと考えていました。初めは、人並みの平凡で穏やかな暮らしを願うことも諦めていて、自分を俯瞰してみることで耐えられない毎日を耐えてきたのでしょう。過酷な状況下の己を自分事として受け入れると本当に惨めで辛くなってしまう、別の自分として受け止めることで何とか生きてきた、これって更に続いていたら人格乖離してしまうのでは?でも千紘と出会ったことで、これまでにない、穏やかで平凡な日々を重ねていく経験をします。幸せを求めることを恐れ、それでも幸せを感受しながら、恐らく人生で初めての初詣で、「これ以上何を望めっていうんだ」の思いになるのだと。ごめんなさい、このシーンは2巻ですが、何度も何度も泣きました。
 そして、千紘のために罪を犯し、千紘のために離れていった浩然が、再びともに生きることを選べたのは、あの写真を見たからですよね。展示の最後にあった、1枚だけしか撮っていなかったあの写真です。「仕事があって食う物寝る場所がある」で充分だと言っていた浩然でしたが、人として、というかやはり人間らしく幸せを求める力を得たのは、千紘との暮らしがあったからだと思います。
 本当にハッピーエンドになってよかった!!私にとって、生涯のお宝作品となりました。ドラマCDの続きが待ち遠しいです。

4

No Title

読んで泣かない人はいないのでは...?!

2巻がめちゃめちゃ気になるところで終わり
怒涛の3巻、とってもつらい描写がありました。

浩然が守りたいと思ったもの、
そのために自分のやってきた罪と向き合うこと、
千紘は前を向いて自分の夢を叶えて
ずっと、ずっと浩然を待っていたこと。

千紘のインスタントカメラで撮った残り一枚の写真が
あの表現で使われていたことに鳥肌が止まりませんでした。

あとは再開時の浩然の顔は読者も見えなくて
千紘しか知らない演出なのもエモすぎました。

ぜひ描き下ろしまで読んでください。
浩然の可愛い笑顔がみれます。

2

やーーーっと読めました。

マンガで静かに泣いたのいつぶりかなあ、、、
(大声出して泣くのはよくある 笑)

駅で2人がお別れしたあたりから嗚咽止まらなくなって感情が迷子になってしまった。
すでに大勢の方が最終巻を読んでレビューしているので、私のような語彙力少なめな若輩ものがちょろっと呟いたところで、結局似たようなものになってしまうのだが、、、

それでも言いたい。

言わせてほしい。

最終回、爆泣きで最高だったよ(サムズアップ).ᐟ.ᐟ

マヤの最期とかもさ、あれ口を何て動かしてるんだろうとか、色々考えて、何度も読み返したり、ズボンのポケットに捻りこんだ母宛の遺書には何て書いてあったんだろう、とか。そもそもこの作品のタイトルと今回のお表紙と、展覧会の最後の絵のこととか、その後の幸せな2人を妄想したりとか、めーーーっちゃ忙しく考えて泣いてたら鼻水まで出てきて(汚い)、情緒不安定になった。
なまじおげれつ先生の絵が美しすぎて、浩然の絶望や苦しさがより読者にダイレクトに伝わったし、幸せな場面ではよりハッピーな臨場感が伝わってきたし、とにかく先生…すごい。2023年の名作すぎて、泣いた。(結局また泣く)

まりあげはのなかの、大優勝BL。



2

2人のhappy of the end

発売日に読み終えていたのですが、大好き過ぎる作品のレビューを書くのが難しく、読み返してはレビューできずにいました。
ハッピーオブジエンドここに完結です。

ふたりで過ごす穏やかな時間を脅かすマヤと、逃げるように引っ越しを繰り返す浩然と千紘。
ところがついにマヤが千紘に接触し、拉致。
ささやかだけど幸せな日常が壊れ始めたことに気づいた浩然はある決断をし、事件が起きてしまいます。

「俺のこといっぱい思い出して、それでもう忘れろ」
愛を知ったからこその別離、その先に待つものは…

ボロ泣きしました。ティシュの山。何度読んでも泣きます。
事件を起こしてしまった後の逃避行、そんな時間が永遠に続くわけはないのに逃げる2人が本当に悲しかったです。浩然は気持ちを決めてますよね。
罪を償うために千紘に別れを切り出す浩然、死なないと約束するシーンもたまりませんでした。号泣。

どのくらいの月日が流れたのかな。
新しい暮らしを別の場所で始める2人。この暮らしも対比があって泣けるんですよ。
そしてそれぞれの暮らしの先にまた2人が出会う時が訪れます。この時を待ってたー!
ハッピーオブジエンド、このタイトルの為にここまでがあったんだなぁ…決してその道は平坦ではなく、悲しいことばかりだったけど、きっとこの先の2人は幸せであるはず。
本編では詳しくそこは描かれませんが、そんな未来が見えるラスト、涙で霞んで見えないくらい泣けました。
描き下ろしで本編後の穏やかな2人を見ることができます。一生幸せでいてね。

残酷なシーンや苦しいシーンも多い作品でしたが、こんなに胸に響く作品はなかなかありません。
本当に神作品だと思います。

6

良過ぎてびっくり

久しぶりに「すごい作品に出会った」と思いました。
人気作だけど、1巻の表紙からして「暗そうだなぁ」と敬遠していたのです。
皆さんのレビューを確認して、大丈夫そうと判断し一気読み。
疲れている日の夜中に読んでしまって途中精神にくるものがありましたが、心を揺さぶられるストーリーに引き込まれて、読み終わった時は感動と衝撃で呆然としました。
想像を超える内容でした。
もっと早く読んでいればよかった!…ような、完結してから一気読みできてよかったような。
そして眠れなくなりました。
疲れてたのにー!

社会の最底辺のようなところで生きる不器用な2人。
2人にとってのささやかな幸せが…いちいち泣けます。
BLだけどラブだけじゃないヒューマンドラマでした。
怒涛の展開で、1回読んだだけだと咀嚼できないので、言えることが少ないです…
読み込みたいですね。

電子で読んだのですが、読み終わってすぐに紙本も揃えました。
こんなこと初めてです。
普段BLを読まない人にも読んでもらいたいです。

10

2人の幸せを願う

2巻が不穏終わりだったので、覚悟はしていましたが。
まぁ、そうなるよね…と。
浩然は辛いよね。
千紘も辛いけど。

千紘の場合は自分では責任を負えない苦しさであり、やり過ごして前に進むしかない。

だけど浩然の場合は、ね。もちろん、浩然が悪いわけではない。彼の人生には、はなから選択肢がなかったのだから。

浩然の行動が正しいとか、暴力はダメとかは、もう周りには言えないような気がする。
逃げ続けるか、断ち切るかの選択しかなくて、自分よりも大事な人を守りたかっただけで。

1巻では、投げやりで刹那的な生き方をしていた2人が、生きることを終わらせず、諦めずに、進んでくれたことに、ただただ感謝。

この先、良いことばっかりじゃないだろうけど、なるべく幸せの多い時間を共に生きて欲しい。と心から思った。穏やかに愛ある人生を!

素晴らしい作品でした。

6

ティッシュ必須です!

1.2巻を読み直し、涙腺のしまりが悪いので人払いとティッシュを用意して読ませていただきました。

2巻ラストでマヤに出会った千紘はどうなっちゃうのか?と思いましたが予想していた最悪のケースは免れちょっと一安心。
胸くそ悪いエピソードは最小限にして浩然、加治、マツキさん達との愛情、友情をじっくり細やかに描いている3巻。
暗い空から少しずつ雲が動き隙間から光が差し込んでくるように、終わりに向かって明るい兆しが感じられ安心しながら涙と共に読み進めることが出来ました。

あの時のパンジー、写真、江ノ島…伏線回収もお見事すぎて多分全部分かっていないのですが、お菓子のおまけネックレスが良かったぁ。
あんなに引っ越ししてたのに無くさなかった千紘はエラい!

ここは浩然の泣き顔、赤面来るかな?と思ったらまさかのシルエットだったり、あの時あんないじらしい事考えてたんだーと描き方?構成力?が神すぎてマジで匠ですわ、おげれつ先生。

あと、浩然の顔が普段と千紘モードでめちゃくちゃ可愛さ、キラキラ度が違うのもとても良かったです。

5

美しすぎる表紙

浩然は美人ですが、本文ではほとんど瞳が真っ黒に描かれています。
瞳の中まで光が入っているカットは本当に少なくて、浩然の過去や心の傷も含めて光があまり入らない世界にいる人、という描き方をしているのかなと思い末した。笑い方も変だし。
でも3巻の表紙は瞳に光が入って、今にも壊れそうな儚さもある美しい浩然の笑顔。
極端な話、こんなすごい表紙なら、中身を見なくてもいい話なんだと思える気がしました。
もちろん見事な完結で、切なさ・幸せ・愛が溢れていました。

完結巻が瞳がキラキラの浩然で本当に良かった。

5

神の中の本当の神作品

3巻読んでる途中、胸が苦しくなった。表紙の浩然の笑顔だけを信じて完読した。

1

大切な作品になりました

大好きな作品の最終巻。ようやく読みました。
読後の余韻に浸っております。好きすぎる作品はレビュー書くのが難しいですね…。
とうとう完結編。ぜひ前知識なしで読むことをおすすめします!あまり詳細なネタバレはせずにレビューします。


2巻の最後で千紘の前に現れたマヤ。
マヤに連れ出され酷い目にあわされるも、何とか助かった千紘。
しかしその後、千紘よりも精神的に追い詰められていく浩然が痛々しく、読んでいてつらいです。浩然の真っ黒な瞳が不穏な未来を予感させて怖い…。

中盤の二人の別れのシーン。
つらい場面ですが、それまで死の匂いが強かった浩然が、そこから抜け出せただけでもよかったと感じるシーンでした。目に光の戻った浩然の涙が美しいです。

友人の加治が時々見せる優しさにグッときます。傷心の千紘にインスタントカメラをあげて、千紘が写真撮りに行くか、と言った時の加治の笑顔が可愛くて、その優しさに急に泣けてきました。
加治と一緒に写真を撮って、それまで廃人みたいだった千紘が、ようやく泣くことができたシーンはもらい泣きしました。つらいけど前向きになれてよかった…。

浩然が偶然ネットで千紘を見つけるシーン。
浩然の涙が美しい…。ここでももう浩然は死を考えず、一途に千紘を愛してる気持ちにグッときて泣けました。切ない、でも少し嬉しい…。

終盤の展開は読みながら、なんだか映画を観ているような心地になりました。
ラスト、本当に素敵すぎる展開で…読みながら幸せな気持ちになりました。
読後に表紙の表と裏を改めて見ると、再びキュンとした気持ちになります。美しいなぁ…。

大好きな作品を、最後までこんなに素敵に描いてくださった先生に、感謝の気持ちで一杯です。
大切な作品がまたひとつ増えました。

いつかまた、この先の二人がもう少し読めたら嬉しいです。

紙本 細白線でぐしゃぐしゃ修正

7

胸震える作品

3巻が発売になってすぐ購入したものの、2巻までの展開と先生の過去作のあれこれから、すぐに読む勇気がなく寝かしていました。
心を落ち着けて1巻から読み返し、読了。
素晴らしい作品でした。胸震える、染み入るお話でした。
2巻の後半ですでにかなり不穏なのですが、3巻途中でますます不穏になり、怖くなっていったん読むのを中断しようかと迷いました。
おげれつたなか先生の作品は本当にストーリー展開が重厚で素晴らしいです。
タイトルを思い出し、自分を励まして読み進み…
読了。
読んでよかったです。
タイトル、表紙を改めて見返し、見事な収まり、素敵な最後だと思いました。
昨今、BLのアニメ化、ドラマ化、映画化が流行っていますが、この作品はいじってほしくないなと思いました。それくらい世界観、人物が素晴らしかったです。

周りの人たちのキャラクターも1人1人濃くて興味深かったです。

7

終わってしまった

ハッピー・オブ・ジ・エンド というタイトルなので、もうタイトル通りという感じなのですが、間はもう毎回ハラハラドキドキで、おげれつたなか先生の描く作品は結構登場人物達が試練を受けがちなのですが、この作品の2人は今まで先生が描いてきたどの作品よりもハードな人生を送ってきたことが想像できるし、語られてもいます。
浩然は特にもう感情を殺さないと生きていけなかったんじゃないかなと思うほどに、子供時代に酷い暴力を受けてきたので辛いのですが、千紘と出会ったことで、浩然もろくでもない人生だったけど、もう一度生きてみようと思えたんじゃないかな。
今回は何故かずっと浩然に執着するマヤが千紘に接触してきて、というところから始まります。
もう終始不穏ではあるんですが、浩然がマヤとのことに決着して、愛するが故に千紘を守ろうとするところが泣けます。
もう浩然にとってはああするしかないぐらいに追い詰められていたんだと思うと辛いです。
でも最後まで読んでみたら、タイトル通りになりますので途中でリタイアしたくなると思いますが、二人の最後まで見届けていただきたいと思います。
また、先生の作品で大好きな作品が増えました。
欲をいえばまだまだ完結後の2人もちょっと見てみたいです。

4

ハピエン

1・2巻の内容がまあ重くてヤバい感じだったので、わりと予想通りのハピエン結末だったなという印象です。
タイトルからしてハピエンなんだろうというのはわかってたけど、個人的には「浩然の方からは会いに行かない」っていう結末の方が好きだったかなー。
千紘のためを思って離れたので、浩然にはその気持ちを貫いてほしかった。
私、正直言うと世の皆様が評価されるほどにはおげれつ先生作品の良さがあまりわからないんですよね。
「薊」が一番印象的で好きですが、基本的にエロの度合いが多すぎてシリアスな話もなんだかなーと思ってしまう。
そんな中でこちらの作品は、そのへんのバランスもまあ抑えめで良かったです。キャラも受け攻め両方とも好きだなーと思えたのはおげ先生作品では初めてでした。
浩然が神社で願った思いのシーンなどはグッときましたし、千紘がカメラと再び向き合うところも良かった。
ただ心に迫るような盛り上がる気持ちが湧かなかったので、惜しいなーと。
あんだけ存在感あったマヤの最期も「あっけな!」だったし。
評価「萌」と迷いましたが全体的には好きなお話だったので萌2としました。

5

全ては表紙とラストのため

この作品は、ずっと「もぉ〜怖いってぇ〜」「切なすぎるやん」とか声出そうになりながら読んでいまして。
それもこれも全て、ラストと表紙の浩然に行き着くためだったんだなと。
ハピエンになるための物語とわかってはいたものの、どうなるどうなる?怖いよ怖いよ〜の連続で、さすがおげれつ先生!とまたまたやられました。

マオがとにかく怖かったんですが、江ノ島のシーンで、表紙はこの先、千紘が浩然を撮った写真なのだなと気づき、それを目標に読めばいいのだなと自分を奮い立たせました。

浩然が千紘を守るためにマオを殺そうとする気持ちがとてもよくわかったし。
でも、刺すだけで殺さなくて、マオみたいな奴は生かしておくとどんな復讐をしてくるかわからんやんと怖かったのですが、殺してしまうと浩然が殺人者になってしまうし。
マオは気の毒だけど、納得いく展開になってよかったです。
こういう重要な部分をしっかり腑に落ちる内容で描かれる作家さん好きです。間違いない。

終盤が特にすばらしかったです。
千紘がカメラマンとしてがんばりながらも浩然のことを忘れていないこと。
浩然は罪を償って、地道に生活しながら、千紘を思い続けるところ。
それまでの雰囲気とはガラリと変わって、地に足ついた2人がお互いのことを思うさまがよりいっそう切なかったです。

浩然が千紘に会いたいと涙するシーン、あの時、願ったことが明かされるのも泣けました。

あのまま逃避行を続けていても先はないし、一旦離れて、生き直して日の当たる世界でやっていけるようになった2人が再会しての、終わりの始まりなラストがとてもよかったです。

や〜さすがおげれつ先生としか言いようがありません。
すばらしい作品をまたまたありがとうございます。

あとがきで補足して下さったことも超納得の内容で、こういう解説ありがたいです。読後、はああ〜とどデカため息が何度も出ました。
おげれつ先生の剛腕ならではの読書体験たまりません。怖いけどこれがあるから読みたくなるんですよね。

6

まさに happy of the end

終わってとても寂しい気持ちと、浩然と千紘の行く末を見れてとても幸せだと思う気持ちがせめぎ合っています。

マヤという不穏分子の登場によって2人の細やかな幸せが崩れはじめた時、千紘の周りから闇を取り払うべく浩然が取った行動は理解出来るのですが、それしか選べなかった事を思うと胸が切なくなりました。

特に逃避行の末に浩然が決意して2人が別れるシーンが凄く良いのですよ。3巻を通して浩然と千紘が取る表情がかなり変わったことに感動を覚えました。それ故にここからが駆け足過ぎて残念でもありました。

2人が再会してからが本当の始まりなんですよね。過去に別れを告げた2人に幸せあれと思う作品に仕上がっていて、重い内容ながら読後感は凄く良かったです。

ただ、マヤの最後はあっけなくてもっともっと苦しんで人生をもがいて欲しかったです。

5

これからがスタートライン

前回かなり不穏で終わって、どうなるかと思ってましたがヤクザ漫画ではないので綺麗にまとまった印象。
キーパーソンがあっさり刺されてあっさり自◯したのでかなり早足な気はしましたが、この話を広く展開するとフォーカスがブレると思っていたのでよかったのかなと思います。
しっかり攻めの過去の決別もでき受けも夢を追いかけることができてやっとこれから二人がスタートできるんだなぁと思えました。

2巻が強すぎたので盛り上がりにかける気もしましたが二人が幸せになれそうなので満足です。

攻めのダークな過去編をもっと見たいと思ってしまう私は拗れてるなぁとつくづく感じました

4

これは間違いなく神作品。

良かったね...2人とも幸せになってくれよ...

読後の感想はまずこれです。
前巻の終わり方が不穏だったじゃないですか。ハピエン厨なので今回読み始めるの勇気いりましたよ...。
結果、読んでよかった。
この作品に出会えてよかったと泣きました。普段はBL作品の実写化は望まないんですけどこれは映画にしてほしい。BL漫画の枠の外に出て2人のことをいろんな人達に知ってもらいたいと思いました。

これからも大切に何度も読み返したいと思います。

5

「本当はずっと ずっとこのまま」

ついに最終巻。
千紘とずっとこのまま一緒に過ごしていきたい、ただそれだけがハオレンの願いだったのに。
大切な千紘を傷つけられて、ハオレンがとってしまった行動はその願いを遠ざけてしまうものでした。
でも、ハオレンが思い描く普通に千紘と過ごす夢をみて罪を償う決意をするシーンは何度読んでも胸が苦しい。このシーンでこんなにいい顔のハオレンがみれるなんて、苦しすぎる。最後の再会の仕方もとても好きです。行きたいところ、千紘と全部行って笑顔で幸せに過ごしているのかなと想像しています。
おげれつ先生が背景とてもこだわって描いていたとインタビューでありましたが、仄暗いところやあたたかさを感じるコマの見せ方が本当に美しい作品でした。
未読の方、完結記念にぜひ読んで欲しい作品です。

4

陳腐な言い方ですが「月と太陽」の2人

購入した日にこの3巻を読んで、後日シリーズを通して読み直した。
誤解を恐れずに言うと千紘は普通の人で浩然はそうじゃない、最初から底辺にいる人間だ。
千紘の恋愛対象が同性であるにしろ、彼は普通の家庭で育った。
でもドロップアウトしてしまい落ちた先で浩然と出会う。
浩然は千紘と落ちたままの生活を続けそれは彼にとってごくナチュラルだったはずだ、マヤがすぐそこに迫ってくるまでは。
マヤを刺したのは愛する千紘をもとに引き上げる為でもあったのだろう。
プラットフォームでの別れが切ない。
自首して服役して出所後肉体労働で生活していき、その日々が彼にとって普通になるよう努める。
「出所」が関係する話ってこのあたりどれも簡潔なのだが、実際には長くて辛い年月だ。
浩然には「未練」があり、それは千紘の夢は叶ったのかということ。
カメラマンの仕事を続けているのだろうかと。
千紘のSNSを「ネトスト」する姿に胸がつまる。
結局千紘が加わったグループ展を見に行き、再会する。
浩然が会いたいと恋焦がれた千紘とは彼にとってはずっと手に入れたことがなかった、憧れ続けた「普通」だったのではないか。

ここで疑問に思う。
千紘がカメラに関する仕事にも就かず無職、ヒモ、チンピラのままであったなら。
それでも偶然再会したとしたら。
それでもハッピーだったかと。

私はハッピーだと思う。
底を這う人間のままであっても、あるいは2人で必死で上を目指そうとしてもがいていたとしても、それはそれでイイんじゃないかな。
今回の結末はBL的に分かりやすい。
別の終わり方もあるかも、とハッピーエンドに安堵しながら思いました。

4

長いトンネルの向こう側

普通を求め、絶望の中で手を伸ばした1巻。日常にある小さな幸せに付き纏う不穏さにひやりとした2巻。そして、締めとなる3巻。
これだけ魅力的な表情を描く作家さんの作品だというのに、ハッピー・オブ・ジ・エンドを読んでいて不思議と心を奪われるのは、いつも登場人物たちの顔が見えない後ろ姿や引きの画でした。
セリフのないコマでこれほどまでに魅せてくれるのかと毎巻驚いてばかりでしたが、最終巻となる3巻では思わず苦しくなるほどに泣き顔が美しかったです。素晴らしい作品でした。

私は紙本を読む際にカバーを外してから読むのですが、1,2巻のカバー下とは全く異なる色合いに、これはもしかしてと期待をしてしまったのです。
けれど、読み始めてすぐに2人のごく普通の幸せな日常にヒビが入り、千紘といるだけであんなにも輝いていた浩然の瞳から光が消えていく。
ああ一体どうなってしまうのだろうかと、心が壊れかけた浩然と千紘の逃避行をハラハラしながら追いかけ、お前は何にだってなれるしどこへでも行けると語る浩然に胸が詰まりそうになりました。
外へ出るための靴すら持たずにマヤの部屋で膝を抱えていた浩然はもういないのに。どこへでも行ける靴をあなただって持っているのに。
どこまでも不器用な浩然の愛し方が私はすごく好きでした。

季節を越えて少しずつ育つパンジー。
冬が近付く秋から春先までひっそりと、小ぶりで控えめな花を咲かせる冬の寒さにも強い花。
千紘が植えたパンジーの芽吹きに希望を感じてうれしくなり、何年経っても千紘の部屋には素朴な花があることに気が付いて更にうれしくなる。
花言葉は「私を想って」色によっては「ひとりにしないで」「つつましい幸せ」とも言うそうです。
まさにこの2人の物語にぴったりな花だったと思います。
これが全てなのではないかな。

読み手には見えなかったあの表情も、その後の2人についても私は見られなくても良いと思っています。
それらは全て、彼らだけのものであってほしいから。
読後に見るカバーイラストがまた素敵です。千紘の口元は見えないけれど、きっと笑みを浮かべているはず。
全3巻の中で1番惹かれたのはやはり1巻でしたが、大切な相手がいるからこそ、自分の足で立ち上がることが出来た2人が愛おしくてたまりません。
行間を読んではじわりと余韻が残る素敵な作品でした。

21

苦しみの先に

2巻はものすごくハラハラするところで終わっていたので、きっと激しい展開が待っているのだろうなとある程度覚悟して読み始めたけれど…
常識というモノが全く通じないマヤの読めない言動が続く数ページは想像を上回る怖さと胸糞っぷり。
すごく幸せに笑いあっていたのにマヤによってその日々は壊されて、絶望と苦しみがやってきてしまったことがすごく悔しかったです。

浩然も千絋も多くを望んでいるわけではなかったのに、ただ一緒に居るだけで幸せだったふたりから「日常」を奪ってしまったマヤのことが許せなくて。
でも言ってしまえばこれまでもずっと危うい場所に立っていたようなふたりなので、こうなる未来は避けられなかったのかなとも思いました。

ひとつの綻びからふたりの間にあった普通の日々が消えてしまったことで、それぞれに苦しくてツラい思いをたくさんすることになるけれど
それでも一緒に居たいという気持ちは変わらなかったはずで。
でもやっぱり壊れてしまったモノは元通りにはならず、離ればなれになる選択をした浩然の決意が本当に悲しかったです。

ふたりがそれぞれに歩き出すことになったあと、もしかしたら二度と会うことが無い未来になっていたかもしれないけれど。
千絋の努力と浩然への揺るがない想いが彼に繋がってくれて、また一緒に居られるようになる結末にめちゃくちゃ感動しました。
ラストシーンの千絋の表情、本当に素敵だったな…。
たくさんの苦しみの中に身をおいた先に、ふたり笑顔でいられる場所が待っていて本当に良かったです。

完結して改めて思うのは、本当に深い話だったなということ。
また1巻から読み返して作品の世界に浸りたいなと思います。

9

純愛

発売してからそんなに時間がたっていないのに、気づいたらすでにランク上位に入っていて、流石としかいいようがないんですが、それも納得の内容でした。前情報なかったので、「え?最終巻なの?」がまず第一印象でしたw

あまりに純愛メロドラマな内容で正直びっくり!そして、ストレートに感動!
前半がとてもしんどかったので、より一層後半が美しく純度の高いものに見えたような気がします。二人が愛し合えば愛し合うほど切なさが増幅していくっていう…その昔、”風○○の詩”を読んでいて、駆け落ち事件以降のセル○ュとジル○ールに感じていた気持ちと似たような気持ちをハオレンと千紘に抱いてしまいました(なぜか…)。どうにもならない事情で別れてしまうっていうのも雰囲気的にはアリな印象でしたし、覚悟もしてたのですが、、令和のBLでよかったな〜と思います。

電車で別れる場面とグループ展の場面は涙腺にくるものがありました…。後半はこれまでの混沌をひたすら浄化していくような流れです。いちゃこらするだけの話も大好きなんですけどね、遠くの空から、自分の大切なひとが幸せでいてくれたらいいな〜そしていつかまた会えたらいいな〜っていう祈りのような恋愛感情の尊さに萌え、二人の状況をもどかしく思いながらページをめくると、幸せの気配だけを見せてジ・エンドになるという展開にカタルシスをおぼえました。

画力や筆力等、、作品を構成する要素すべてがいい(もう個人的な好みを超えて)って思うので、
”神”にしました!

8

にわかファンの私だけど

この作品の存在は知っていましたが、完結してないのが引っ掛かり読めずにチキッてました。
この度完結を迎えたとのことで、どえらーい数のレビューと高評価の嵐に読む勇気を貰いました。

この作品のファンのみなさんにとっては感動もひとしおでしょう。にわかファンの私ですが、映画のような映像美と濃厚なストーリーに、BLというカテゴリーを抜きにしても非常に素晴らしい作品だなと思いました。

私は1巻からぶっ続けで3巻完結まで読みましたが、一気読みして良かったなと思いました。このストーリーをぶつ切りで読むと心臓に悪い…ってのもありますし、この作品の世界観に浸り続けながら最後の最後まで見届けることができたからです。
ずっとこの作品の続刊を待ち望んでいた作者さんのファン、作品のファンの方にとっては待ち望んだ甲斐のあるエンディングだったのではないでしょうか^ ^


暗い過去を抱えた2人が、定住できない形でも一緒にいられることを幸せに想い毎日を過ごす日々が切なかったけど、最小限の可動域で最大限の愛を育む姿に胸がキュッと熱くなりました。千紘が作るオムライス、肌を重ねた温もり、笑いあった日々……普通の日常が、彼らにとっては特別な1日1日なんですよね。

別れから再会に繋がるまで、彼らの間に物理的な距離があったかも知れないけど、精神的なところでは密に繋がっていたよう思う。2人で過ごしてきた思い出やなんてことない日常の幸せの残像が、前を向いて生きる糧となっていたのは間違いありません。


浩然と千紘を苦しませ続けたマヤという存在もまた、(嫌な意味で)この作品に欠かせない人物でした。
マヤが浩然にしたことは許せないことだけど、彼の中では歪んだ思いで浩然に親しみを感じていたことがやるせない…。"親友"の意味を履き違えたマヤの行き着いた選択は驚きでした。
浩然に執着していたのはマヤの生きる拠り所だったのかな。気味の悪い胸糞悪男だけど、妙に気になるキャラクターでした。


サスペンス的な要素が強めでヒヤヒヤしながら読んでいましたが、表紙の浩然の自然体な笑顔がこの物語の全てを語っていますね。彼のそんな笑顔を引き出せる人物はこの世でただ1人しかいません。そしてその姿を目に焼き付けることができるのも…

ラストのシーンがはっきりと描かれていないことが、余計に想像が膨らみ気持ちが昂りました。逆光で見えない浩然の顔の表情は、読者みんなのご想像で…ってことなんでしょう。
私の頭の中にはそのときの浩然の顔が浮かんでいますが、みなさんが思い描く彼の顔はどんな表情ですか?
読者の数だけ浩然の表情が存在するっていうのも良いですね。


描き下ろしの浩然の笑顔がナンバーワン!完結に相応しい素敵な笑顔でした。
この顔が見れただけで幸せです(*´︶`*)

9

浩然と千紘ならではの在り方を追う

やっぱり圧倒的な表情で魅せる画力、書き込みの緻密さから生まれる空気感など漫画のレベルの高さには感服するばかり…!これは流石ですし、漫画で見れる有難さに溢れています‼
先生の描かれる泣き顔も大好きなんですけど、今回は笑顔の眩しさにこっちまでハニカミそうになったりして(←自分、気持ち悪いw)紙面から癒される瞬間には感謝しかなかったです

最終巻にふさわしい内容でしたね
静かな空気感の中で繰り広げられる緩急の激しいストーリー
浩然も千紘も共に痛手をしっかり負い、そして再生・済生していく様…

その過程でこのストーリーならではだな…と思えるのはこれだけ痛手を負った2人の再生する過程がセオリーでいくとお互いがお互いを救済する、という流れがありそうなのに………この2人は違う
ニコイチでありながらちゃんと1人1人個々がそれぞれの力で立ち直っていく
始まりからのプロセスで考えたら共依存エンド一直線にしか見えなかった2人なのにその道を辿らなかった事…
それが浩然と千紘の物語としての在り方なんだなって思える構成にグッと来ます
すごく月並みな言葉ですが…感動します、この言葉が1番しっくり来ます

多くの描写がある訳ではないので彼らの再生までのプロセスでの想いなどは想像は必要かな?とは思います
多くを語らないからこその空気感はあったかな~と思うので、皆さんのレビューを読んで私も補完出来た所もありました
まだまだ私の感性だけでは受け止め切れない位感情豊かな情緒と情熱のある物語を読めました
蛙・絵・パンジー・写真など凄く読んでいてその意味する紐解きに「おぉっ!」と膝を打ちながら物語を後追い出来ました
何よりもマヤには申し訳ないけれど彼の存在自体が浩然を千紘から遠ざけざるを得なかった事を想えば彼らの平穏はこのカタチでしか迎えられなかっただろうな…と思いました
マヤのあの流れがあったからこそ浩然は「動けた」んでしょうね
キレイ事だけじゃない、そんなストーリーだからこその吸引力があり、納得と感動がありました
流石です、先生…!

改めて、先生完結お疲れ様でした
最後まで見届けさせて下さってありがとうございました

8

なるようになった2人

すんごくよかった。
2回目読み返しても同じところで気持ちが昂りました。それは2箇所。

塞ぎ込みがちな千紘を心配しインスタントカメラをプレゼントした加治と久しぶりに外出した千紘。撮影しようとした千紘が浩然を思い出して号泣するシーン

出所後の浩然が偶然千紘の現在にたどり着いて再会するまでのシーン

とてもいい余韻に浸っています。
胸がジーンとします。
やっぱり、好きなのに離れ離れでずっと思ってるよりもまた再会して一緒に暮らすってのがハッピーな結末だよ。

申し訳ないけど、マヤが自死してくれた事も2人の心の安らぎになるよ。
カエルを爆発させて遊んでた幼少期のマヤ。そんなカエルを憧れと言っていた。轢死を選んだのは近い死に方だからなのかな。
いるかいないかわからないお母さんに遺書のようなモノを書いてた孤児のマヤ。
お母さんに捨てられた過去が同じだから浩然に固執してたのかな。
悲しい人ではあるけど、酷い事いっぱいしてるから許せない。

1巻のあんな出会い方した2人がこんな絆で結ばれた素敵な相思相愛な可愛いカップルになるなんて誰が想像したよ?
私の中で好きなシリーズ作品の一つになりました。

紙本で購入
ほぼ白抜きに近い引っ掻き修正
2巻よりも引っ掻いてある……

7

ずっと幸せなままでいて、、

もう、もうだめです…めっちゃ泣きました;;
今読み終わったばかりですが余韻ひたひたです。ハッピー・オブ・ジ・エンドを読むと毎回そうなんですが本当に数日余韻から抜け出せません…。今回は今まで以上にやばいかも、、。

今回、千紘がマヤに拐われてボコボコにされてしまったので浩然がそれを自分のせいだと思い詰め、幻聴が聴こえたりと精神的に不安定になってしまいます。しかしその反面千紘は全く浩然のせいだなんて思っていません。むしろ病室に入ってきた浩然を見て泣くしその浩然に対してまず発した言葉が浩然からもらったマフラーを無くしたことことへの謝罪で本当に千紘は浩然のことが大好きなんだなと改めて感じました。ただそのお互いの好きだからこその考えはそれぞれ違うものなので結果的に別れを生むことになってしまいます。ここで浩然の千紘に対する自分のせいだという考えはマヤの「隼人と一緒にいたから?」という発言で加速させられたんだろうなと思います。本当に読んでいてすごくすごく辛かった、、。そして何より別れ際の浩然の「俺のこといっぱい思い出して、それで─もう忘れろ」というセリフ!!作中のセリフのどれよりも素敵でどれよりも切ないセリフでした;;このセリフは帯にも使われていましたが大正解でしかないと思います…。これは全人類読みたくなってしまう。
それから今回例のごとく千紘はたくさん泣きますが毎回可愛いし、浩然も結構泣いてました。それがもう美しくて美しくて…。二人とも泣き顔がよく似合う!辛い涙も幸せな涙もありましたが、最後は千紘の幸せそうな泣き顔を見て終われてとっても良かったです!!ここまで色んなことがあったけど、とにかく二人がまた会えてよかった!ずっとずっと幸せでいてね!!!!;;

6

良かったです。

この先、二人はどうなってしまうのだろうとハラハラしていたので、まずはほっとしています。以前の巻で浩然が違法風俗で働いていた頃の描写は、読んでいてとても辛く胸が締め付けられる思いだったのですが、3巻ではそこまでハードな描写はありません。1巻、2巻であそこまで厳しい状況だった二人が理想的な結末を迎えられて本当に良かった。おげれつ先生の圧倒的な画力とストーリーには素晴らしいの一言に尽きます。描き下ろしの場面で、千紘と浩然のスタイル(服装)はどん底だった頃とあまり変わっていない。生きづらさや重いハンデを抱えているけれど、この先もずっと目の前の幸せを大切に生涯幸せに生きてほしいと願っています。

2

これからは2人の景色

「1」を読んだ時、なんかもう続きは読まなくていいかな、なんて思ってた。
だけど皆様の高評価に後押しされて2、3と読みました。
やっぱり凄いは凄い。
格の違いを感じさせる。絵の上手さ。描き込み。物語の内容も展開も。
(無戸籍とかその辺は有耶無耶な気もする)

「3」の印象的な場面。
マヤを刺す時の真っ黒な眼の底知れなさ。
「自首して罪を償う これが普通でしょ」の台詞。
普通がわからなかった浩然が普通になれたんだなぁ。

あと、先生の後書き読んで自分の解釈違いを知りました。
先生は浩然と千紘が同棲してる、と。
あらすじに「愛を知ったからこその別れ」なんてあったから、私勝手に基本別れてて一年に一度だけ江ノ島で会ってるんだと思ってた。冬の七夕みたいに。

5

たどり着いた2人の願い

以前から気になっていた作品です。
遅ればせながら最近1巻を手にとりました。そこから2巻もすぐ購入し、読了したタイミングで3巻が発売されたので購入しました。

3巻の表紙を見ただけで泣きそうでした。
美しく儚げに微笑むハオレンに胸が締め付けられました。
あがいてあがいて苦しくも2人には幸せになってほしいと願いながらページをめくるのですが、過酷な現実を突きつけられたりもう本当苦しい

2人を取り巻く環境はひどいし、出会いも最悪なのに話を追うごとに純愛みたいに美しくなってく感覚がありました

加治やマツキが2人に寄り添い何かと協力してくれるのも胸が熱くなりました

素敵な作品をありがとうございました!




6

表紙の変化が胸にくる

巻を重ねるごとに温かみの増してく表紙がステキなわけですが
最後まで読んで裏表紙見て、わーーーんってなりました。

辛くてエグくて非条理で切なくて、どうしよどうなるの先に
じんわりした未来が、浩然の願った日常が続いていくことが感じられて…
胸いっぱい!!!!

しんどいストーリーの中にも浩然の愛情も千紘の愛情もたくさん感じられました。

2巻がほのぼのだった分マヤの非道さ読めなさの恐ろしさがすごく、
メンタルやられまくりました。
一緒にバカやってなんてことない日常を積み重ねたいだけなのに!
千紘を想うからこその浩然の行動が、なんでなんでなんで…
そうせざるを得なかったことが分かる分、苦し~
浩然の選択も踏ん張る千紘にも泣いちゃいます。

離れても想いは募るばかりで、お互いを想う気持ちが
とてもとても切なくて胸がギュッとなりました。
楽しすぎるからもうここで死にたいって境地だった浩然が、
千紘がいる世界で生きたいと思えるようになったなんて…
また、二人が一緒にいられるようになるまでもドラマティックで美しかった。
良かった…とても良かった。とてもあたたかな気持ち!!
願わくば総仕上げえちも見たかったけど良かったです!

もっともっともっと2人がいちゃいちゃヤイヤイしてるとこ見たかったーーー
と、ハッピーな結末を迎えて感無量……なんて良い笑顔するんや!と、
いろんな気持ちが渦巻いてぐっちょぐちょです。

全体を通して、浩然が千紘の振る舞いにことある事にグッと心鷲掴みにされ、
日常に悦びを感じているのが可愛くて可愛くてとても良かった!!
これまで生きてこなかった浩然の生きる理由……失いたくない光。
浩然の寂しさが埋まって人間味が増してくのとか、
千紘と2人でケラケラしてるのとか、忖度ないところが良かったです!!

10

最初から最後まで、感情を揺さぶられっぱなし

1巻を読んだ時には、コレどんな終わり方をさせるつもりなんだろう、と不安半分期待半分でした。
先が読めないという。
でも、とても印象的で素晴らしいラストでした。
先生、お疲れさまでした。
ありがとうございました。
ただただ、凄い作品と出逢ってしまったという衝撃に撃たれています。

皆さま方が情熱的な感想を述べているのを、うんうんと頷きながら読んでいましたが、ここのレビューの熱さも楽しい。



改めて思ったのは、この作品の登場人物って、社会的には「クズ」ばかりですよね。
なのに、どうしてこんなに愛おしく思ってしまうのでしょうか。
胸が締めつけられるような絶望の中で、彼らに光を注いであげたくなるのでしょうか。

3巻は、浩然も千紘も幸せになってほしい、と祈りながら読んでいて、胸は痛いわ、頭は痛いわで、もう大変でした(笑)。

浩然の「ひっひっ」って笑い声、大好きです。
彼らの未来が笑い声で溢れるものでありますように。
願ってやみません。

10

ただただ泣きたくなりました。

最終巻!ということで、1~2巻を読み直してみました。改めて見ると、ケイト(浩然)の瞳に光が入るタイミングが切なかったり、何気ない幸せエピソードが不幸フラグにしか見えなかったりと、心臓に悪い二人。
3巻を読み終えた後は、言葉も出てこない状態で、ただただ泣きたくなりました。
この二人には幸せになって欲しいとか、そこまで感情を持っていくことができなくて、どうなっても自分で選ぶ道に進んでくれたらそれでいいかなって。たとえその先に何があっても。それくらい未来に光が見えない二人でした。
浩然が選んだ道は、守るものができたがゆえに、そうするしかなかったってとこがキツいです。一度闇に足突っ込んだら抜けるのは大変、とはいってもどうしようもない子供時代に入ってしまったわけで。
そんな浩然がちゃんと抜け出して、死にたいと思わなくなっただけでもすごいことなのに、自分の願いに素直になれるなんて感動です。
千紘はクズというより純粋にあほのこな印象で、まだ世界に期待してるところがあって、精神的には闇サイドに堕ちそうにない安定感が良かったです。能動的に浩然を引っ張り上げることはできなくても、浩然が上ってくる目標になれる存在。
いろんな意味でどうしようもない二人が、やっとのことで生きる場所を見つけたのかなっていうお話。エンディング後の余韻が素晴らしい作品です。

9

2人に出逢えて幸せです

さすがおげれつたなか先生と賞賛しかないです。こんなに心を揺さぶられた作品はこれ以上現れない気がして悲しいと思ってしまうほど、私の腐女子人生の中で価値観を変える作品でした。記憶を消してもう一度読みたいくらいです。

ここからはネタバレを含みます。
正直3巻の1ページ1コマ毎に感想をここに書きたいところですが、えらい文字数になってしまうと思うので、1番好きだったシーンについて書いていきます。

好きなシーンは死ぬほどあるんですけど1番この作品を読んでて良かったなと思えたシーンが電車でのシーンでした。旅館で朝を迎えてからもっともっと遠くに逃げないとと必死な千紘ともう何かを悟ってるはおれん。電車のシーンはもう泣きすぎて文字が読めなかったです。何が一番良かったかってはおれんの「死なないよ、死んだらお前泣くだろ」っていうセリフ!!泣くしかないだろ!!!もう千紘がマヤに拉致られてからはおれんは読んでるこっち側もしんどくなるくらい精神的に追い詰められてて、これ以上千紘に迷惑をかけないためにももう死んじゃうんじゃないかって思ってたから。直接はおれんの言葉で「死なないよ」っていうセリフ聞けて本当に嬉しかった。千紘も安心したよね。けど、「一緒に逃げるって言った!そんなのダメだ!」ってはおれんを必死に引き留めててる千紘を見るのが本当に苦しかったです。ここのシーンの何がすごいかって言葉の重みがあって涙なしでは読めないんですよ!!はおれんが自分が死んだら悲しむ人がいるっていうことを理解出来るようになったことが嬉しかったです。それが今まで愛に飢えてたはおれんにとって大きな成長であり、大切に思ってくれる人に出会えて良かったねという気持ち溢れ出てきました。私が今まで読んできたBL作品でこんなに人を愛す愛されることを改めていいなと思えたのは初めてでした!!この作品を出会うことが出来ては自分が腐女子であること、おげれつたなか先生が好きであることに誇りしかないです。ありがとう自分。ありがとうございます先生。
あと、はおれんが強引に千紘を電車に押し込んでから千紘が電車の窓からガガって開けて叫んでびっくりしてるはおれんと離れたくなくて必死な千紘と冷静なはおれんが可愛いすぎて禿げそうでした。

これからのはおれんと千紘の幸せな生活を見たいというのが正直なところです、、。

まだまだ言いたいことはありますが、最後にこの作品に出会えて良かったと先生に1番伝えたいです。はおれんと千紘幸せになれよーー!!!!!!!

4

読後の余韻

自分にとっての非日常が日常の世界も実際にあるのだろうか、、、?と思えてしまうフィクションのハズなのにリアルさを感じる生身の人間臭さ

特に脇を固めるキャラの必要以上に関与しない感じなどは非常に現実味を帯びているように感じた
そしてそう感じさせるおげれつ先生のキャラクターの動かし方の上手さが流石だと思います

マツキさんが浩然に向ける愛情が実は1番グッと来ました
所謂無償の愛に感じる浩然にとって1番身近な愛情だったんじゃないかと思います
道端で事切れてしまった「お母さん」なんかよりよっぽど浩然を大事に想っているのが伝わって来ました

もちろん浩然と千紘の物語としての余韻もしっかり味わえます
特にこのタイトルがやはりイイです
Happy of the end:直訳したら「終わりの幸せ」
新しい世界、2人で歩んでいく為に過去を終わらせて先に進む、過去への決別を意味するんでしょうか?
自分的には「最果ての愛」という辿り着いた終着点という意味にも解釈出来るな、とも感じました
終わらせた事で始まる、みたいな逆説的な解釈でしょうか?
何が正解かは分からないですが、ずっと世界の際で生き抜いて来たような2人がこの先はしっかり明るい陽の光の元を歩んで欲しいと願っています

そう思うと表紙の色調の変化に希望を感じますね
1巻は如何にも路地裏というような暗がりのネオン管のような人工的な灯り
2巻はやっと2人で居る事で自然光の元に立っています(でも朝靄なのか曇りなのかまだ薄っすらとしたような光です)
そしてこの3巻!夕焼けにも見えますが自分的には朝焼けかな?と思います
これから新しい1日が始まる時に2人で陽の光に元に居るって思えて来ます

タイトルと表紙を考えるだけでも余韻に凄く浸れました
とても感情を揺さぶられる作品でした

4

この作品に出会うために腐女子になったんだ

過呼吸になりながら読んで涙と鼻水5ℓくらい出た。
何もかもがぶっ刺さりまくった。
ずっと魂がヒリヒリするようなリアリティのある作品だとは思っていたが、最終巻は本当に抉られた。

こんなにも惹かれ合う二人が本当につらいのに、すごくすごく羨ましくて、美しくて、尊くて、、

これまでめちゃくちゃ多くのBLを読んできて、正直ストーリーが似てるものとか恋愛をファンタジー化しすぎてるものが多いなと思ってきたところだった。そんな時にこの作品を読んでBLの本質を突きつけられたような気がして、あぁこれがBLの魅力だ。これはBLでしか描けない愛で、私はこういうBLが好きだったんだと、気付かされた。

浩然と千紘、他の登場人物も本当に生きてると思えてくる。てか絶対生きてる。暮らしてるんだ。そうじゃないとおかしい。そう思うレベルのリアリティが細部に宿っていて、本当に先生は天才だと感じた。
おげれつたなか先生、この素晴らしい作品を描いてくださって、本当に、本当にありがとうございました。

8

2冊欲しくなりました!

完結ですかぁー…
先ずは先生、お疲れ様でした!
そしてありがとうございました(*'ω'*)‼

思い返せばなかなかに衝撃的な始まりだったこのシリーズ
久々に激重系キタな……Σ|д゚)と…1巻2巻と静かにそして確かに2人に迫る狂気と、いつも以上に先生の描写が映える千紘の激しい慟哭にドッキドキ待機の3巻でした
(なんで先生の泣き顔描写ってあんなに胸を鷲掴みされるんだろぉ…⁉)


正直出鼻を挫かれてしまった中で読んでしまった事が影響してしまったのかどうかは判断出来ませんが待機してた間のドキドキやこのシリーズで得られるのでは⁈と思っていた徹底的なハードさは朝令暮改というか…優しさが勝ってしまったかな、、、という若干肩透かし感はありました(優しさが勝って何が悪いんだ!…ですよね。。。分かってはいる!んすけどね………。)

高い神率と神評価自体には何の異議も異論も全くないのです
これは完全に私個人の求め方と今回はタイミングの悪さもあったのだと思います
きっと暫く時間が経ち、また1巻から一気読みをすればまた違った感情も生まれて来るんじゃないかな?とも薄っすら思っています

とは言え、現時点での読後としてはどうしても浩然の言動に感情が追い付かなかったな…というのが素直な感想です
先生の描かれる作品の中であんまりこんな気持ちになった事がなかったのでちょびっと自分でも驚いています

※こっからネタバレ入ります!↓
そもそも罪を償う決心は悪い事ではないのになぜ千紘にそれを言えなかったのか?2人の築いた絆はそんなに脆弱じゃなかったハズなのに…
出所後も千紘を深く想いネトスト化しても会おうとしなかったのに、なぜ展示会に行きこっそり千紘の姿を確認するに留めず対面をしようという気持ちに切り替えられたのか?
この辺がなぁ……情緒の希薄な私だと描写が少なすぎて読み取り切れなかったんですよね。。。
千紘が撮った浩然のあの写真が背中を押したのだろうとは思うのですが。。。
相当な覚悟で浩然は千紘の元を離れたハズなのに、、、?という所がどうしても理解出来なかったです。。。

一方千紘サイドは分かり過ぎる位に分かる!
加治に向かって「もっかい撮りてぇよ」と泣きじゃくり想いを吐露してくれており、その後悔と希望を込めた、たった1回撮った浩然の写真を展示のラストに持って来るというストレートな表現(私でも分かる…!痛い位に分かる浩然への想い…!)

めっちゃ浩然も好きですよ?爆イケだし、本当に不憫だと思うし、、、でもあの過去があったからこそ、変わった浩然の「言葉」が聞きたかったし「想い」を知りたかった。。。
そこを理解し切るには後半はかなり抽象的な表現が多かったなぁ…というのが感想です
心の機微を察知出来る程成熟していない尻の青い私だと難しかったんですよね…情けない限りです( ;∀;)

でもですね…それでも感動はするんです
これが漫画の力というか、、、やっぱり彼らの幸せそうな笑顔を見て満ち足りないって事はありえなくって。。。
良かったねぇ~…と心からしみじみ思えるんです
あの笑顔に打たれない程心が未熟じゃなくって良かったw

そしてやっぱりこのカバーが最高ですね。。。!
表紙の浩然がなぜあんなに笑顔なのか?は裏表紙を見ると心底納得しちゃうし感動してしまう…!
表紙のストーリー性の高さにヤラれました!
2冊買って表表紙と裏表紙を並べて飾っておきたいっ(*´▽`*)
そんな、心に残る素敵な表紙と作品です

3

長い苦しみの先に見つけたものは…

ついに完結…まずは、本当にお疲れ様でした。
発売日前に予約してまで買おうと思った漫画は本当に久しぶりでした◎
それぐらい、心から大好きでやまないCP &タイトルとなりました。

さて、まずは何といっても巻数を重ねるにつれて様々な表情を見せてくれた浩然。
不安、怒り、焦燥と不意に見せる束の間の安寧と歓楽。そのどれもが、千紘によって引き出されるものでした。

「俺がいなきゃ生きていけなくなってくれ」

「…もうなってる」

そう前巻でお互いの存在の必要性を確かめ合った2人。
そんな2人が、事件をきっかけに決別しなければならない場面はやはりきつく、胸に刺さるものがありました。

逃げずに愛する人を手放してでも自分の罪と向き合い償うことを選んだ浩然の覚悟と、浩然の千紘に対する何物にも変え難い愛情には本当に泣かされました。

ハッピー・オブ・ジ・エンド。なるほど。そういうことなんですね…!

表紙や最後の描き下ろしの浩然の瞳に光が差し込んでいるように、最後は2人で心から幸せになれて本当に…よかった( ; ; )

初詣のお祈り、届いたね…(号泣)

最後まで読み終わったら、今1度表紙をご覧ください。
(ここ結構大事です)

最後まで、大好きな2人を見守ることができて本当に幸せでした!何度も何度も読み返します!!!

ただ、ひとつ言いたいのが最終巻だからこそ2人のイチャイチャをもっと見たかった、、((強欲でゴメンナサイ))

1.2巻のイチャラブと相反して、最終巻である3巻は不穏と哀しみの描写が多かったですね(;;)

ともあれ、今は今後の2人の更なる幸せを祈るばかりです!


(最後の泣き顔写真、見たいなぁ…笑)

5

えぇぇぇ 加治のひげ やぁだぁ

読んでて面白いとは思っているんですが ずーーっと引っ掛かってるのが

何を読ませたいんだ? ってところ ← え

そもそも 読解力が壊死しちゃってるのであれなんですが
何回読み直しても 彼らの中の空っぽにひとつずつ大事なものが収められていくのはわかるんだけど 次から次へと状況が変わるのが もうさ

此の世にありながら彼の世の際を歩いているような危うさと 与えられなかった愛を乞うて苦しんで 深い闇のなか互いの内に微かに灯るものにすがる憐れさはわかるんだけど

変な話この 互いの存在で知る幸と不幸 ここだけを見てアウトローな雰囲気に流され 小さくできたササクレや小爪なんてものは見ないようにすればいいんだろうけど
どうにもそのササクレや小爪がイチイチ気になるもんだからどんどん置いてけぼりになっていった気がします

だいたい出だしのブラックカード

見つからないならもういいや で済まされるものならなんで暴漢までして探した?から始まり
ケイトに執着するマヤの幸せを憎む理由も足りなきゃ 出所してからの生活もよくわかんない こんなにこのお話に食い込んでるのになぜだ
誰もが繋がっているようで繋がっていないそんな街に生きながら 松木や加治が最後までふたりを見放さなかった理由も曖昧すぎんか? なのに転機は必ず彼らから

ここの関係性がモヤっとしたまま なのに主役二人にめっちゃ絡んでくるもんだから 逆に彼らの事情が気になって
そこでモタついてるのにお話はどんどん進むもんだから 何を読めばいいのか混乱してくる

そんなつまんないことどうでもいいじゃん にはなれなかった
まったく難儀なヤツでごめん


一度知ってしまった幸せに互いの存在が幸せで 不幸せで

んんん

ふたりの行きついたところに不満があるわけでもないし 苦しみ抜いたからこその 幸せの終わりと終わりの幸せ ってのがみれたのはほんとよかった
ただ あたしの中の超個人的なおげれつさん作品史上1位の【エスケープジャーニー】を越えらるほどの衝撃は得られず

ほんっと申し訳ない

これって3巻で終わるには設定を詰めすぎたんじゃないのかな 何せ脇を固めるキャラに魅力を持たせすぎてるんだよな(特にマヤ)
おかけで物足りなさが先に立って 誰の話を読みたいのか 読んでいるのかわからなくなった と ← ひとり反省会中

最後がやけにかけ足になっちゃって 彼らが恨んだ世界から抜け出し「会いたい」だけでつくりあげた新しい世界ってのが虚しくなるくらいに呆気なく…

ダメダメダメダメ これは絶対あたしの欲だわ 
もっといけんだろ もっとやってくれんだろっていう期待がね   

Σ 強欲すぎてごめんなさいッッ ていう 
いやでも 面白かった それは間違いないのよ 


手にしたもので見つけた生きる理由 小さく芽吹いたささやかな幸せが思い描いた未来につながる
珍しく激しいセックスで終わらなかったのが このふたりの幸せっぽくて ほんとよかったんだけどな

11

光が生まれるお話でした

謎めいたドイケ傷害男と人生底辺ヒモカス男の出会い、別れ、そして再会を描ききった完結編。
お互いに相手の事が大切になって、離れられない存在になっているのに邪魔になっているのは自分だと思ってしまう浩然の姿が痛々しい。
大切だからこそ離れようと決意した浩然と、「忘れろ」と一方的に断ち切られ時間が止まってしまったような千紘、2人とも同じ気持ちのはずなのに離れなければならなかった事が辛すぎた。
そして、鍵となるパンジー。
ぜひ、花言葉を調べて欲しい。オタクな私達は一瞬で情緒が崩れる。
きっとこの花のおかげで時間が再び動き出したんではないか。(もちろん加治とマツキさんの力もある)

グループ展、最後の写真。
その写真か…………!と心が乱れた。
見開きのページが美しすぎて言葉を失った。今まで闇より深い真っ黒だった浩然の瞳にハイライトがさして光が生まれた瞬間の描写、そして2巻で彼が何を思いながら初詣で願い事をしたのか。それ以降、浩然の表情は映されないが、きっと読者全員が予想するのは彼の『 』だと思う。全てを描ききらない最後だが、これからの2人の新しい時間を予想させてくれる終わり方で読後感が素晴らしい。

描き下ろしはその後のエピソード。ここで更に読者に素晴らしいものを見せてくれる。読み終わった後に表紙、裏表紙を見よう。ずっと彼らの事を考えて抜け出せなくなる(現在進行形)

9

これにて完結!!

3巻で本当に完結してしまうとは!1巻を読んだ時は雰囲気だけ良いなと思っていたのですが2巻で話が大きく動き、読んでいてワクワクしました。しかし、浩然が自首してから2人が再会するまでの期間が思ったより長かったので再会後のストーリーが無かったのが唯一の心残り!ですがこれはこれで想像が掻き立てられます!正直涙は出なかったので萌²にするか悩みましたが、おげれつたなか先生への感謝や浩然と千紘の幸せを願う意味でも神で!

3

ハッピー・オブ・ジ・エンド

幸せなシーンにも、どこか脆く儚い印象が付き纏っていた本作。縋るように寄り添う浩然と千紘の姿を、ずっと応援しながら見守ったシリーズでした。

人の死を乗り越えたり、もう二度と会えない形で愛を描く作品をたくさん読んできました。それが愛だと言われればそうかも知れない。けれど、そうではなくて、これでよかったんだと諦める必要はなくて、素直にハッピーエンドだと言える。凄惨な人生をやりすごしてきた二人が”普通の"幸せにたどり着けたことに涙が出ました。

生きる希望は、下手な笑い方や芽吹いたパンジーかもしれないし、使い捨てカメラの最後の一枚かも知れない。閉塞的な人生の中で、お互いにこの人がいる世界に生きていたいと思える、幸せに手を伸ばせることがどれほどに尊いことか計り知れません。

1巻から読了した今、多幸感が溢れています。おげれつたなか先生、本当に素敵な物語をありがとうございました。

9

辛くても最後まで読んでください

おげれつたなか先生、「ハッピーオブジエンド」完結おめでとうございます!

2巻の終わりからずっと読むのが怖かった。でもおげ先生の「ぜったいにハピエンだから」という言葉を信じて続きを読み始めると…
もう最初から辛い!苦しい!ああ、やっぱり胸が痛くなって涙が出てきてしまう。
それでも読み進めてしまう。だって浩然と千紘がどうなっていくのか見届けたいから。

3巻は割とあっけなく終わります。
マヤが拉致した千紘に酷いことをするけれど、その決定的にキツイシーンは描かれていません。
漫画だけど行間を読むことで上手く表現されています。さすがですよね。
千紘が救出されてから、浩然と千紘のふたりの状態は悪化します。どちらもトラウマによって苦しみます。でもマヤは最後まで浩然にしがみついてきます。
そんなマヤという自縛と過去を振り切る為に浩然はマヤを刺します。
そして浩然と千紘は最後の逃避行をします。

ここから最後まではじっくり読んで欲しいです。
とてもとても切なくて、「もう読めない!」と思う方もいるかもしれません。
でも大丈夫です!ちゃんとハピエンです。ふたりにはちゃんと幸せな未来があります。

あとがきにおげ先生は「マヤを共感性のあるキャラクターにしたくない」と書いています。
わたしは、ただ彼には嫉妬だけあり、自分以外の人を羨んで憎んで傷つけるしか生き方を知らなかったのかもしれないと感じました。最後までマヤの気持ちはわからないまま、彼はいなくなってしまいました。

単行本を読む前は、最終回の後にもう少しふたりのラブラブエッチを読みたいと思っていましたが、3巻を通して読んでみると、あまり多くを語らない描き下ろしの「a little later」でよかったなと感じました。
読者に最終回を読んだ気持ちのまま、これからの物語・ふたりを委ねてくれたんだと思いました。

本当は、もっともっと書きたいこと、言いたいことがあるのですが、それぞれの読者の方の想いと気づきでこの作品を読み終わってほしいので、この辺りでレビューを終わります。

ああ、ホントによかった。ふたりがまた笑顔になれて。
わたしはおげ先生の描くキャラが泣く顔が大好きです。頬を染めて笑う顔が大好きです。

8

重いお話は苦手

1巻は、おげれつたなか先生の作品ということで
内容も何も分からない状態で完全に作家買いしました。

話が進んでいくにつれ、「あれこれ私の苦手分野だな…」と思いながらも
2巻まで読んでしまったので3巻も購入。

犯罪や死が入ってくるお話はホント地雷なのですが、ハッピーオブジエンドに関しては最後まで読めました。

最後、生きて二人が再会できた。ということが何よりも救いです。
多分別れたまま終わっていたら幸せエンドだとしても私的には中立かしゅみじゃないだったかも!

かなり重い内容でしたが、ハオレンは美人だし、千紘は可愛いし。再会、というところで終わったけど
読み手が幸せを想像できる再会の仕方だったのではないかな?と思います!

おげれつたなか先生だから描けた世界だと思います。
朝から涙流して読みました(笑)
すごく良かったです。また読み返したいと思います。

12

最後の最後にようやく息ができました

完結おめでとうございます!!
この作品に出会うことができてよかったです。

今回3巻が出たときにまた1巻から読み直しましたが、思えば最初からずっとどこか不安で何かに脅かされていてどんなに幸せそうにしていても手放しには喜べず、ずっと息を詰めていた気がします。
それが話が進むほど、ちひろも浩然もお互いを絶対に失いたくないと心から思うし、何気ないことですごく楽しそうだし、相手からの愛を感じるたびに満たされた表情をするようになったから、余計にしんどい気持ちも増していって、最後これ以上ないハッピーエンドに触れたとき、腹の底から息を吐くことができました。

この2人が何にも脅かされず幸せになるには短くない期間犠牲を伴わなければならないことも読んでいるうちにわかっていたのに本当につらかったです。
千紘が立ち尽くして泣いている姿があまりにも美しく切なくて、本気で涙が止まりませんでした。

どうかどうか、多くを望まないこの2人が、この先ずっと幸せに生きていけますように。心から願います。

9

日常を生き抜く

1巻から考えるとまさかこんな表紙で最終巻を迎えるとは。。。
全く予想も出来ませんでした

良くぞ3巻でまとまったな、、、とつくづく先生の技量の高さに驚嘆しかありません

懸命に生きる事が普通の事、普通に生きれるって一生懸命でなければ得られないんだな~とつくづく沁みました
そして、懸命に生きていれば少ないかも知れないしタイミングも合わないかも知れないけれど必ず見ていてくれる人がいる
マツキさんや加治の存在に救われる想いでした
新たに進んだ先でも2人が「普通に」生きているからこそ浩然には安本君、千紘には大川さんという意図せず2人の歯車を回してくれる出会いがあったのだろうと思いましたしね

マヤも逃げずに一生懸命になれたら良かったのに。。。
簡単な事ではなかったと思うけれど彼に対しては何とも形容し難い感情が湧いてしまいます
ただ…あの終わり方しかなかったのかな…というもどかしい苦しさは避けられなかったです

ともあれ、2人の物語としてのこのシリーズを最後まで読めて良かったです
最後まで描いて下さった先生に感謝です
ありがとうございました!

9

読んで、涙がポロポロ・・・

浩然×千紘


奇妙な出会いから始まった2人の結末。
こんなに心に響くなんて、思ってもみなかった!

終始、涙のダム決壊〜
2人のドロドロ感情が奥底まで丁寧に描かれていて、
愛し合いながらの喜び、痛み、葛藤、犠牲、悲しみ、涙・・・
全部が切なく愛しくて胸に迫る。
お互いがお互いのそばにいることで心強い日々や、
離れ離れになっても愛が絶えずという感じや、
一緒に輝く幸せな未来が見える結末、
どれも心を打つ!最高!
2人も愛の力でますますカッコよく見えてくるし!
文句なし!さすがにおげれつたなか先生の神業だ!


浩然の精神、超痛いよ。
トラウマ、罪悪感、自己責任感・・・こっちまでズキズキする。
千紘のために最終的に下したのが、彼の愛の形だね。

千紘が1人になったとき、浩然と未来が見えなくても、
彼の強さが、浩然が心の中にいるからかもしれないね。どこか愛おしい。

ずっと2人を見守ってきて、
精神に負荷をかける中で戦っているのかが伝わってくる。
だんだん育てきた力強い愛が、甘くない、痛みを実感させられる。
でも、最後まで読んで、2人の愛が生きていること、
それがどれだけ真実かを感じることができて、
ずっと幸せになってほしいと切実に思ってきたなんて、すごい神作品でした!

5

パンジーの花言葉は「わたしを想って」

完結しましたねぇ…
神なシリーズでした

今回このレビューをあげるのに何回も何回も書き直してしまいました…
すごくすごく悩みました
この作品を通して流れ込む感情が様々過ぎて、自分ではうまく書けないな、と作品を読み直しレビューを書き、また書き直し、また読む…を繰り返してしまいました
そしてその都度評価を萌、萌2、神を何度も行き来してしまったのです…
結果まとめきれず長いレビューに…

それ位に惹き込まれ、囚われたシリーズでした
この3巻はあらすじの「俺のこといっぱい思い出して、それで――もう忘れろ」
これだけで胸が締め付けられて苦しかった……

そこに表紙…!見ましたかっ???勿論ご覧になってますよねっ⁉
なんとエモーショナルな胸打つ表紙でしょう…!
正直この表紙とあらすじを読んで、泣きました…(最近涙腺がどんどんガバガバになって来ました…)

しかも2巻のあの幸せ過ぎて、普通の幸せが怖くて、そんな日常に不慣れ過ぎた浩然の想いを知りながら続いているこの3巻、更に最終巻!…そう思うと余計この表紙とあらすじのミスマッチさだけで切ない妄想にキューっとしてしまいました (>ㅅ<)

こんなに感情を揺さぶられたのに素直に神評価に出来なかったのは3巻としての評価に迷いがあったからです

ちょっとココから辛めです
正直このシリーズは2巻が私の中では最高潮だったかも知れません

不確かな初めての幸せに戸惑い怯えながらも時と体を重ねた2人
そして幸せなハズなのに常に何か不穏さを纏わせる空気感
世界観に酔い、惹き込まれ、手に汗を握る展開にドキドキして3巻を待っていました

ようやく読めた3巻の冒頭から息の詰まるような流れの展開…
マヤの異常さに恐れ戦くばかりでした
その後の千紘の不安定さやそんな千紘を労りながらも自己嫌悪に陥る浩然の切なさにはページを捲る手が重くなってしまう程
すごく丁寧に進みながらも例のあらすじのセリフが常に頭を掠めてしまい先を行くのが怖くなります(「忘れろ」って言われても私は「忘れられない」wそして私には言ってないwww)

ーーーーー。
こんなに2巻からグッと惹き込んだ冒頭でしたがこの後からの中盤、終盤への流れが、、、一言で言ってしまえば正直あっけなく見えたんです。。。(最初は…!)

あんなに私の胸を締め付けたセリフさえもその後の展開を想うと、、、んー…何だかやるせない。。。
なんて表現していいか分からないですが「そっかぁ…ウンウン♪そうだよね!」と思いながらも「なんか違ったなぁ…」と少し燻ってしまう感じで煮え切らないくらいに駆け足。。。
そして裏切りの無い展開。。。

あのセンセーショナルなセリフを自ら覆してしまう位に浩然にとっての千紘の存在の大きさを示す流れなのも素敵なんですけどね…
決して結末を受け入れたくない!と言う訳でもないですしこの作品タイトルへの回収にも不満はナイんです!

だけど。。。自分自身で期待値を上げ過ぎたかも知れません
あの1巻→2巻とボルテージが上がる興奮、そしておげたな先生への期待、、、これらを高め過ぎてしまって「普通」を望んだ2人に対して「普通」を嘆く…というヒドイ読者になってしまったかもしれないですね…今回は、ワタシ…。
と・・・読み解きが追い付かない中だと物足りなさを感じてしまったんです
でも!読めば読むほど、自分の浅い感性に気付きます…
全然あっさりなんてしていなかった
あっさり魅せる先生の高尚な構成力の賜物がこの3巻でした


テーマが重かったですね
印象深いのは同じ絵のシーンとパンジーのお話しです
どちらも「型」と「中身」のお話し
同じようで違う
絵のお話しは「型」見た目は一緒に見えても象る中身が違う
浩然とマヤを想起させます
どんなにダメに見えてもそれを良しとしているか抗っているか、その想いの違い

パンジーは同じ種なのに小さな器から大きなプランターに変える事で芽吹いた命
過去から逃げずに清算・決別し新たな道を歩み出した浩然と千紘ですね
環境が変わる事の重要さ

絵のお話しでは中身=人間そのものの芯や想い、パンジーは「型」=環境の、それぞれの担う重さを表してるのかなと受け取りました
芽吹いたパンジーの花言葉が「わたしを想って」

そう。。。「忘れる」なんて土台無理なお話しです
駆け足に思えた中~終盤もこうして読み込めば読み込むほど見えて来るものがあります

この作品と2人をこれからも「思い出して、想って」いたいと思います
きっと読後直後の感想で評価を付けたら後悔していたかも知れません
何度も読み、深く想う事で味わいの深くなるシリーズであり、3巻でした

11

神。

『ハッピー・オブ・ジ・エンド』の3巻目にして完結編。

2巻の終わりでマヤが登場してきたので甘々な展開は思い描くことができず、いったい二人はどうなってしまうのかとドキドキしつつ読み始めました。

いやー、こうきたか…!
もう、一言でいうなら「神」。
おげれつ先生の才能にひれ伏しました。もうね、皆さまにお伝えしたいのは、もうこれに尽きる。

読んでください。

痛い展開も多いのでもしかしたら読み手を選ぶかもしれません。でも、浩然と千紘の2人が築いていったのは紛れもない純愛。読んでいて何度も涙をこらえました。




マヤについていった千紘。
彼を待っていたのは凄惨な暴力だった。
が、マヤを危険な目に合わせたのは自分なのだと。そう気づいた浩然はー。

千紘はゲイという性癖によってつらい過去を持ってはいますが、でも浩然の過去は千紘のそれとは一線を画すダークさ。千紘にだけは幸せになってほしいと願う浩然と、その浩然の想いに気づいた千紘は道を分かつけれど。

そこにあるのは、お互いがお互いに向ける愛情だけ。
それだけを糧に、彼らは生き続ける。
相手の幸せだけを願って。
そして、いつか会えたその時に胸を張って会えるように。

もう、萌えしかない。
設定やストーリーとしてはさほど奇抜ではないにもかかわらず、キャラの魅力と繊細なストーリー展開で魅せる手腕はさすがという言葉しか出てこない。表情、仕草、ちょっとした描写で、少ないコマ数で、けれど端的にそれらを読ませる。

マヤもね、哀れな青年でしたね。
でも、思うんです。マヤと浩然は、もしかしたら同じ道をだどったのかもしれないと。日の当たらない場所で生きる彼らが、その後決定的に違う道を歩くことができたのは、浩然は千紘と出会えたからではないかと。

千紘と出会い、彼が浩然のすべてを受け止めてくれたから。
愛されること、愛することを、浩然は知ることができたから。
自分のすべてを捨てても、守りたい存在と出会うことができたから。
マヤにもそういう人が現れてくれたなら、会うことができたなら、あるいはマヤの「今」は違ったのかもしれないな、と。

浩然、そして千紘の、幸せなその後のエピソードをもっと読みたいとも思いましたが、読者がそれぞれの胸の中で二人のこれからを思い描けばいいのかな。
いろいろな幸せな姿が、二人のその後が、それこそ読み手の数だけ思い描かれるのだとしたら。めっちゃ良いよね。

登場人物としてはそう多くはありません。
ありませんが、だからこそなのか?みんな等しく魅力的なのが良い。
加治くん、好きなんですよね。おげれつ先生の描かれたあとがきを拝見して、彼が生粋のノンケさんだとわかりましたが、彼のスピンオフも読んでみたいなと思う魅力的な人物でした。

終わってしまって寂しいような残念なような思いもありますが、とにもかくにも二人が幸せになってよかった。評価で、神×10くらいつけたい素敵な神作品でした。

終わりのその向こうにある「幸せ」を手に入れた二人に、心からのエールを送ります。またどこかで彼らに会えることを願って。素晴らしい作品に出会えたことに、感謝です。


12

最愛

顔が見たい、やりたいことはやれてるかな? 元気に過ごしているかな?と会えない相手のことを思う。
最愛ってこういうことなんだなと。


これからの2人の人生に幸せが溢れることを心から祈ります。

5

幸多かれ

マヤの出現で二人のおだやかな日々が滅茶苦茶になるだろうことはなんとなく予測しつつ、読後感死にたくなるようなのがくるのかと身構えていましたが、想像していたような最悪な最後は回避されていてほっとしました。

いろいろ印象的なところはあるけれど、やはり浩然の行きたいとこいっぱいあるって言った笑顔が小さい子みたいで胸がぎゅっとなりました。なんで毎年冬にって言ってるからもう何度も約束して江ノ島来てるんだろな。全部行こうって千紘に言われて紅潮してる浩然が満ち足りてて、とにかく君らこっからの人生は全勝優勝で行けという気持ちでいっぱいになりました。幸多かれ。

そしてマヤの空虚な結末が思いがけなく堪えました。残虐さにおいてだけれど小さい子供みたいなところがあるからか、邪魔な登場人物退場と思えませんでした。内臓まき散らして死にたいってどんな死生観なんだ。どうせまくならもっときれいなもんまいてほしい。彼岸に一人逝く餞に来世は腕の良い花火師に生まれ変わってもらいたいと言葉を贈って感想を終わります。

13

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP