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表題作世界一初恋 ~横澤隆史の場合 5~

桐嶋禅,漫画雑誌「ジャプン」編集長
横澤隆史,丸川書店営業部

その他の収録作品

  • comic side
  • あとがき(中村春菊)
  • あとがき(藤崎都)

あらすじ

丸川書店ジャプン編集部の敏腕編集長・桐嶋禅と営業部所属の暴れ熊・横澤隆史は、桐嶋の実の娘・日和にも会社内にもナイショの恋人同士。
ところが日和の同級生の叔父・五百川にバレた上に告白までされた横澤は…! ?

作品情報

作品名
世界一初恋 ~横澤隆史の場合 5~
著者
藤崎都 
イラスト
中村春菊 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
世界一初恋
発売日
ISBN
9784041012499
3.8

(43)

(19)

萌々

(12)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
8
得点
160
評価数
43
平均
3.8 / 5
神率
44.2%

レビュー投稿数8

世界一初恋〜横澤隆史の場合(5)

桐嶋と横澤の関係性はこれまでとあまり変わらず。
横澤は素直になれず、桐嶋にからかわれるとすぐ言い返したり、けんか腰になったり。それで後で反省みたいな感じになったり。
それでいて、自分の日常に桐嶋と日和がいるということに穏やかな幸せを感じる、と言っています。ただそれを言葉や行動に出せない。
一方桐嶋は、そんな横澤の葛藤をわかっていて軽くからかったり、無理やりスキンシップやセックスに持ち込んだり。要するに横澤のリアクションで遊んでるわけ。
これは悪趣味だしもうやりすぎ。いい加減イヤ。
まあ、この作品の場合はこれがずっと続くんでしょうけどね。
さて5巻目。
横澤に「子供のいる相手とのしがらみ」を突きつけて告白し、心をぐらつかせる男が出現します。
横澤の桐嶋に対する気持ちは揺るがないけれど、確かに日和に迷惑がかかるのだけは避けたい、という横澤の迷いは切ない。
そして横澤は誠実であるがゆえにズルズルと引きずり…
嫉妬と怒りの桐嶋に助けられる、という展開になるのですが、どうもこの「横澤隆史の場合」は、暴れ熊と呼ばれるほどの男が、恋でこんなになっちゃうんだよ、というギャップを強調しすぎているように感じる。
終盤、新しい登場人物が出てきます。
桐嶋の同期でアニメを作っている安田。すごい自由人らしい。しかもバイ。
これはまた安田なんたらの場合、になるか⁉︎

0

もはや「受」にしか思えないね

今回は横澤が、丸川書店の冬のフェア準備に奔走するとともに、プライベートでは五百川に迫られるというお話。
桐嶋と付き合うようになってから、異性も同性も惹きつけるようになってしまった「暴れ熊」…
案外脇は甘いらしく、天然に思えた五百川の突然の言葉と行動に揺さぶられます。
小野寺律に毒舌吐いていた頃の横澤は「攻」に見えたけど、今ではもうツンデレで心配性の「受」にしか思えませんね。
(しかも今作、桐嶋はけっこうSで攻めているのでドキドキした)

私が引っかかったのは、桐嶋が
「俺の娘だからな。もしかしたら好みが似てるかもしれないし、お前のこと好きになったりなんかしたら……」
と横澤に言っていたこと。
確かに日和ちゃんはあまりにも懐きすぎている。
BLとしては邪道だろうけど、本当にそうだったら面白いなとついつい考えてしまいました。
まぁ、書下ろし漫画の方でバッサリと切ってはいます。
でも、これからどう展開するかは神と著者たちのみぞ知る。

2

当て馬が若干弱い

 横澤さん自身、~小野寺律の場合~では、当て馬のポジションでした。高律における彼は、大学の同級生で会社の同期、律が知らない高野さんの顔を知っていて、何より高野のことを深く想っている、ということでかなり高スペックな当て馬役だったと思います。でも、今回の当て馬・五百川は、なぜ横澤さんに惚れたのか、どのくらい横澤さんに惚れこんでいるのか…という点で役者不足な感じがしました(それだけ横澤さんが健気で尽くすタイプのキャラクターで、桐横の絆が強いということかもしれませんが…)。その分、新キャラで美形だという安田さんの今後の活躍に期待大です。
 当て馬である五百川に不意打ちでキスされたり手を握られたり、強面なのに隙だらけな横澤さんですが、拒みながらも結局流されて車内でHしてしまったり、今巻でも暴れ熊がかわいすぎました。

2

はまりきれなかった

出版社のやり手編集長×営業暴れ熊の恋も5巻目になりました

前巻もレビューを書きましたがその時に『かなり肩透かし食わされたけどまだ退場してないか何かあるかも』と書いた五百川が本当に退場しておらず、今回はわかりやすい当て馬として立ち回ります
前回ただのエロい人になってしまっていた攻めの桐嶋が今回は横澤のことをちゃんと考えて振る舞い大人で格好いいすごくいい攻めに変身していました
桐嶋と横澤の関係や距離感が今までの中では一番好きかもしれません

一番好きと言いながらなぜ中立かと言うと…
当て馬に魅力皆無だったことと話に矛盾を感じたから
今回の当て馬である五百川は横澤に告白した上、子供を抱える桐嶋との恋愛における世間体などのリスクをついてきます
その事で横澤は桐嶋と日和に迷惑をかけたくないと人目を気にしたり二人と少し距離をとるわけです
でも、前の巻で横澤は桐嶋と二人で日和の学校の運動会に参加しさらに父兄として競技にまで出ちゃってたのに、当て馬に言われて急に人目を気にして悩むなんて、後先見えずに暴走してしまうキャラならまだしも大人でやり手の営業マンの横澤だし流れに違和感がありました

また当て馬の五百川がよくわからない
軽い当て身を食らわせては逃げるみたいにとにかくアプローチも印象が薄く弱い
あげくのはて少し前まで付き合っていた彼女について
「彼女といるときは楽しかったし、イベント事もやった。でも今思うと義務感でやってたのかも」
お互いにお互いをよく知らないと思われる状況で、自分を好きだと言う相手にこんなこと言われたら好きになるどころかドン引きして終わりだと思います
勤め先も違う同業でたまたまマンションが一緒だったノンケの五百川が横澤になぜ惚れたのかよくわからないまま終わってしまいました
まだ、横澤の部下の逸見の方が仕事もできて部下思いの横澤の姿をみているわけで惚れる要素があるような気がします
当て馬の印象薄いし魅力皆無すぎて、せっかく素敵なメイン料理があるのに付け合わせのソースつけたらソースが何の味もしなかった、そんな感じです

最後に…
この本をアニメイトで購入したわけですがレジで
「SSのペーパーが付きます、2つのうちどちらか選んでください」と
片方しか貰えないのかと聞くと「既巻もフェアの対象なのでもう一冊買えば2つとも渡せる」とのこと
この世界一初恋シリーズはいつも発売日に購入し揃えているくらいのファンですが、こうした既存ファンに優しくないフェアは本当にがっかりします
SSは読みたいしファンならお布施のつもりで既に持っていても買うものなのかもしれませんが、正直同じ本2冊はいらないです
テンション下がりながら帰って本編を読むと横澤さんが一生懸命『どうしたらお客さんが喜んでくれるか』とフェアのために走り回る描写があり、読んでいて思わず「へっ」と乾いた笑いがもれました

メイン二人は最高だったのですが、結局はまりきれず読んだあとモヤモヤしてしまったので中立評価にさせていただきます

1

そろそろ安定期。

5巻です。
他シリーズがかなり進行したあたりではじまったにしては
ハイペースでの刊行、それだけ人気作ってことだと思います。



今回のテーマはずばり迷い。
暴れ熊は表面的なあだ名で精神とは真反対。
不安だけど見ないように考えないようにしていたことを五百川という
キャラが表面化させてひっかきまわしてくれました。
攻・桐嶋はお口は上手なんですがいまいち心に響かないというか
垂れ流し的な言葉のせいで受・横澤は自分の足元に自信がまだ
持てていないようで。
そこをうまくついた五百川ですが気持ちの固まっている横澤は余所見を
することさえありません。
まぁスキだらけの熊さんなのでうかつな接触はされちゃいますが(笑)



収録二本目では桐嶋の同期、安田という人物が出てきます。
初対面で付き合ってるんだろうといわれて横澤ぐるぐる。。。
態度に出ているのか、気持ちだだモレなのかと激しく動揺。
短編なのでさほどひねりもなく「バイだからなんとなくわかった」と
いう程度で終わっちゃいますが、横澤の心労をおもうととにかく
かわいそうな1冊でした。



藤崎さんの作品はさらっと読めて毒も余韻もないという印象です。
特にロマンチカ・エゴイスト・初恋はBLのド真ん中を歩いて
腐女子の萌えツボを外さない作品。
Hのバリエーションよりも心のシチュエーションをいろいろと展開して
くれるこのシリーズが大好きです。

2

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