文庫版イラスト&書き下ろし付
仁義なき嫁シリーズは未読、刑事にシリーズ初読みです。
インテリヤクザ×マル暴の刑事、という組み合わせから連想するような、複雑な事件や抗争、入り組んだ人間関係はこちらの巻では見られず、田辺(攻め)と大輔(受け)2人の関係性(主に身体の)にかなりの重きを置いてお話が進んでいきます。
初めから終わりまでとにかく体を繋げているシーンが多いのですが、無駄にエロ重視なわけではなく、身体を重ねるごとに、2人の気持ちが変化していく様子が描かれています。
読了後いちばんに思ったのは、いつのまに田辺はこんなにも大輔に執着していたのか、ということ。
大輔の情報屋である田辺が、成り行きで大輔を抱かなければならなくなり、もちろん女には百戦錬磨だった田辺ですが、男は初めて。興味津々という感じで大輔を抱きます。
最初から自分好みの強気で可愛い反応が返ってきて、遊び相手として気に入った!という感じ。大輔の身体が想像以上にやらしくて良かったんでしょう。性格含め、どタイプだったんだと思います。
そして逢瀬を重ねるごとに、その気持ちが恋愛感情として昇格していった感じなのかと。
しまいには「奥さんと別れて」(大輔は妻帯者)と迫る田辺はなんだか可愛い。
大輔に惚れちゃったんだなー。
対して、大輔。なかなかハッキリしない。
彼からすると睡眠薬を飲まされ(その事実は知らない)気づいたら挿れられていて、そりゃ反発するよね、抵抗するよね、とは思うのです。
でも身体は気持ち良さを覚えていて、その後も情報のためだと言い訳しながら何度も田辺を受け入れて。
いくら気持ち良くても、ヤられる側、犯される側になることには、どうにも甘んじることができないようで、悪態つきまくり、自分の気持ちも田辺の気持ちもごまかすような言動を繰り返します。
田辺に辛辣な言葉ばかりぶつけているけれど、田辺の返しが絶妙にうまくて余裕があるからか喧嘩にはならず、噛み合っているのが良き。
この2人の絶妙な言葉のやりとりが、このお話最大の魅力のように思いました。
だから絡みの場面が続いても、またやってんのかよ、と思わずに、読み進められるように思います。
大輔は妻帯者だけど、関係は破綻していて、妻は本気の浮気もしています。
妻をきちんと顧みなかった深い後悔はあれど、もともと大恋愛であったわけでも、未練があるわけでもないし、妻が別れたいと言えば別れるつもりでいても、自分から別れるアクションをとる気は今のところなさそう。
守るべき妻がいれば「男に戻れる」
妻帯者であることが、田辺との関係に揺れ動く心の中で、男である自分の矜持を保てる、藁にもすがる、大事な拠り所になっている様子。
ただ、田辺が思った以上に自分のことを想って大事にしてくれていると分かったはずだし、大輔も本当は田辺のことを憎からず思う、いや、かなり好きなはず。
受けの目の前で攻めに女を抱かせる、という場面はかなりショッキングでしたが、文字通り体を張って大輔を守った田辺。
本気を見せる田辺に、男としてのプライドを切り崩し、代わりに愛情を積み上げていくような、そんな大輔は、、これから見れるのかな。
まだまだ先は長そうです。
田辺の兄貴分である岩下は、仁義なき嫁を未読なのもあって、ヤバいやつという印象が強いです。
それにしても、ヤクザ×刑事のお話で、どちらもわりと普通の立ち位置(ヒラというか)というのは、あまり読んだことがないように思いました。
だいたい、若頭だとか組長に近い力のある存在だったり、ヤクザのやり方をうまくあしらえるベテラン刑事だったりすることが多い気がするので。
お互いに色々と思うように動けない、理不尽な目にも遭う立場ですが、それはそれで面白いかな。
シリーズ読み進めて行こうと思います!
去年読んで、またこのふたりに会いたくて再読。
再読の良いところは先がわかっているが故にじっくり文章を追えるところですね。
高月紅葉先生の言葉のセンスを堪能できました。
内容がわかっているとはいえ、田辺が三宅たちの前で女を抱かされるシーンは堪えますね…
戸惑いつつも田辺にひかれていく三宅の心の動き、
誰もが堕ちるペテン師の田辺が水面下であの手この手を駆使して三宅に心を捧げる様子。
酔っ払って甘々グズグズの大輔さんには参った♡
そして小山田あみ先生の挿絵が……神!!!
仁義なき嫁は、まだ途中で最新に追いつけていませんが、こちらの方が食指が動いたので…
刑事とヤクザ、刑事が受けという、、、もうドストライクな組み合わせ。
なんと、絆される刑事の大輔は妻帯者!!!
まぁ、もう相手も浮気しつつらしいのですが、なんともそこはちょっと早いことケリつけて欲しいところ、田辺じゃないけど、早いこと別れて欲しいなぁ。
田辺の方は、岩下の舎弟ってことで岡村と同期の設定。
岩下に逆らってまで大輔を守る(ヤクザに食い潰されないように)んですが、その辺の気持ち、わかってあげて欲しい、大輔君。
これからの二人がどんな風になって行くのか楽しみであります。
小山田さんの描く佐和紀が可愛すぎてビビりました…
仁義なき嫁を読んでいて、どうも同じ世界観の別シリーズがあるのを知り、仁義なき嫁がちょっと飽きてきたのでこちらを読んでみました。神評価がとても多いですね。
うーーーん。
なんか刑事がひたすら犯されて悔しがってて。数十ページ読んでも繰り返しセックスばっかりしてて。しかも刑事は一応結婚してるし。ところかまわずエロいことばかり。
田辺は魅力的ですがなぜそこまで刑事こと大輔が可愛いのか共感しにくかったです。
こちらも続いてるシリーズですし、評価も高いのに…。セックスばかりでこれ以上読む気力がわきません。せっかくの素敵なイラストなのに。ところで最初のイラストがいわゆるM字開脚になるんですかね?あんなに足って開くんだ!
ブックパス読み放題で出てきたこちら、今まで出会わなかったのが不思議なくらい果てしなく最高でした〜〜
妻帯者ノンケが男の快楽に負けちゃうの好きには堪らなくて悶絶しまくりでした。しかも意地っ張りで全っ然堕ちないから攻めも益々頑張って責める、だから最高…(語彙力)
田辺の実況甘々言葉責めや、あんまりハードなものを大輔に押し付けない(フェは口先だけ)でそれでも大いに感じてるとことか、スパダリ風味+いじらしくて何処もかしこも良い。
大輔が最中ずっと声我慢してるのとか、誇張し過ぎない敏感さや男らしさも良かったです。
また大輔が強がってるのは周りの人にはお見通しなのに、自分では気づいてないのが可愛い。
刑事物やヤクザはちょっと…な方も、登場人物は少ないし殆ど二人のエロが主体なので、寝る前の疲れた頭でも一気読みできます。
ただちょっと前半は特に、どちらが言った台詞なのか分かりづらかったり(会話自体は温度差あって小気味良い)、名前間違って打ったのかなと感じる箇所がちらほらありました。
小山田あみさんの美麗滴る絵が美し過ぎます‼︎文章を読んでいて挿絵が現れるとハッとするしギュンとします。